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ちゃんと男の子_T ページ6

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事の始まりは私の何気ない発言からだった。



「ツバサくんってさ、すごく可愛いよね」


『……は?』


「ほら、年齢的にも身長的にもそうだけどさ。初心だし、キスする時ぷるぷる震えてて緊張してるし、どっちが彼女か分かんな……」


『……それ、本当に言ってますか?』



瞬間、聞いた事のない低い声を発した後に手首を掴まれる。


またいつも通り『僕だって男なんですけど!!』とぷりぷり怒って返事をするかと思っていた。

いつもと違う返事が返ってきたことにも驚いたが、簡単なことでは怒らない彼が珍しく苛立ちを露わにしているのを見て更に驚いた。

そんなことを考えているうちに、彼の体重が手首を伝ってそのまま流れてくるものだから、他の皆よりも小さな体すら私の手首では支えられず。そのまま2人で床に倒れ込む。


さっと頭に手を添えながら倒れるあたり、彼の紳士さを感じて少しきゅんとした。



『こんな風な状況でも、さっきみたいに可愛いって言えますか?』



ぐい、と男の子にしては可愛らしい顔が近付く。


体が近いことで気付く彼と私の体格差。

目は大きく、髪の毛も少し長めで、一見男だと気付かれない程可愛らしい顔立ち。身長は年齢で考えたら平均的である。

腕も足はかなり細いが、肩幅も手の大きさも、筋肉の付き方も全く違う事に気付いてしまったため、変に緊張してしまう。



(なんか……目のやり場に困る…)


反射的に目を逸らしてしまったが、それがいけなかったのだろうか。
彼の片目を覆う髪が私の頬を優しく撫でる。
もう、いつ接吻をしてもおかしくないくらいには距離が近い。


『目、合わせてくださいよ』


そんなの生き地獄じゃないか…
こんな状況で目を合わせるなど、女の子は全員倒れてしまうのでは。

可愛い、と言いすぎてしまったが故に地雷を踏んでしまった過去の私を恨む。
頭を打たないようにと彼の手が私の頭を支えているので、顔を逸らすこともままならなく、視線を泳がすことしかできない。

視線を泳がしながらも、言われた通りに彼の目を視界に入れる。

そこには、いつもとはかなり違い、目にこそ光はあるものの、何故か獲物を捉えた狼のような鋭い視線をこちらに向けている彼がいた。
普段可愛らしく笑う彼とは打って変わったようで、ぎゅ、と心臓を締め付けられる感覚に襲われる。

『女の子よりも可愛い男の子に押し倒される気分って、どうですか?』




『このまま、あなたに手を出すこともできるんですけど』


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通りすがりの人 - 逆にツバサ君を押し倒したのを見たいです。 (11月3日 23時) (レス) id: 83a583e1d0 (このIDを非表示/違反報告)
あいる - 全然大丈夫ですよ!わざわざありがとうございます!!😭受験生だったんですね!!私も去年戦った身なので、気持ちが凄くよく分かります!!面接頑張ってください!!応援しています😊 (10月8日 0時) (レス) @page11 id: cf9979b22e (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 素晴らしい文才!可能でしたらシュプリームもお願いします! (10月4日 21時) (レス) id: 23b5d315cc (このIDを非表示/違反報告)
ぱあ - 最高でした。リクエストで、何か教えるときに後ろから抱きついて教えるやつお願いします。 (10月1日 23時) (レス) id: adc107c5f0 (このIDを非表示/違反報告)
麻倉あさ(プロフ) - あいるさん» 返信の仕方まで……こちらこそ色々ありがとうございます! (9月30日 21時) (レス) id: a3041cf063 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麻倉あさ | 作成日時:2023年9月24日 15時

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