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田中樹×京本大我
樹side
最近有難いことにTVでの露出が多くなり、
ちょっと忙しくさせてもらってて
なかなか休みが取れない日が続いている。
俺の愛しの人、
きょもともなかなか時間が合わず
ここのところ寂しい想いをさせていた。
そんなきょもが…
俺の誕生日の日だけはどうしても一緒に過ごしたい、
なんて可愛いことを言うから…
めっちゃ仕事頑張って、なんとかスケジュールの都合をつけてもらい、ふたり揃って休みをもらえた。
久しぶりにきょもとゆっくり過ごせるのがすごく楽しみで…
自分の誕生日なんだけど、寂しくさせてたお詫びに
きょもが大好きな物を食べさせてあげたいなぁ〜…
なんてことを考えていたら、
家のチャイムが鳴った。
甘えん坊なきょもの事だ、しばらく会えていなかったから「樹ぃ、会いたかったー！」って言って俺に抱きついてくるだろうと…
それを心待ちにして、玄関の鍵を開け、
愛しの恋人を招き入れた。
『さぁ来い！
俺はいつでも受け入れオッケーだ！！』と…
きょもが俺の腕の中に飛び込んでくるのを期待していたんだけど…
俺の期待とは裏腹に
帽子を深く被り、俺と目を合わせる事もなく
無言で手に持っていた箱を差し出してきた。
「…あっ、もしかしてケーキ？」
ときょもに聞くと、
これまた無言でコクンと頷く。
「わざわざ買って来てくれたの？
ありがとう！冷蔵庫に入れとくね」
ケーキを受け取り、冷蔵庫に向かいながら
ソファーに座るきょもの様子を窺う。
相変わらず帽子を深く被って俯いたままで…
イマイチ表情もよくわからない。
『あれっ…、
もしかして今日機嫌悪い日なのかな…？』
きょもは仕事で疲れていたり、精神的に参ってる時なんかはこういう状態の時がたまにある。
普段こういう時はあまり刺激せずに、
きょもが落ち着くまで見守るんだけど…
今日はせっかくの俺の誕生日だし、
久しぶりに会った恋人と楽しく過ごしたいから…
積極的に優しく声をかけてみることにした。
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作者名：さくらもち | 作成日時：2022年1月4日 16時
