謎な人。「青」 ページ8
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Aは距離感がバグな時がある。
例えば、今目の前にいるメンカラ赤の2人が分かりやすい。
『斗亜ちゃ〜〜ん』
「なに」
『とう！』
「なんで抱きつくん！？」
『なんとなく！』
今日は、斗亜に自分から抱きつきに行くしベタベタ。
『離してよ！アホ誠也！重い！』
「なんでや、斗亜には抱きついてたやん」
歩いてるAに引っ付いてる誠也君、いつもん事。
『斗亜はいいんや！誠也はあかん！』
「なんでや！理不尽！」
『お前アホちゃうか！どこ触ってんねん！！！』
歴が長くてよく一緒にいる誠也君には、あんま自分から行かへん。
(まぁ、誠也君がラブコールまっしぐらやけど。)
俺にとってAはほんま謎な人。
プライベートが謎なのはもちろんやけど、交流関係も謎。
この前は7MEN侍とご飯行ったとか、その前は丈君と出かけたとか、その前の前は、女優の子と遊んでた(インスタで見た)
そういえば、俺ってAと案外2人っきりで遊んだことないかも。
「あれ？みんなどうしたん？」
『ん〜あ、ほんまや居らへん』
楽屋に戻るとAが1人でくつろいでた。
「撮影やんな？」
『多分そうやない、全体で撮影って時間かかるからな〜』
俺とAって他愛もない話、多いな。
『……どうしたん？またぽやぽや？』
「いや、なんや俺とAってあんま2人ってないなって」
咄嗟に考えている事を話してしまった。
『……そう？』
「……まぁ、うん」
『だから最近私の事見てたんや笑 気にしてたん？可愛いな笑』
「え、嘘や」
『正門〜』
頭をポンポンされる。
「な、なに」
『今日ご飯サシで行く？』
「え、いや、」
『嫌なん？』
「嫌やない！…あ」
否定したくて大きな声を出してしまった。
『ﾌﾌ、決まりやな、どこ行く？あ！この前魚が美味しい店がな』
肩に手を置いて、安心させる親みたいにポンポンされる。
忘れとったAってかなりの気遣い屋でもあったんやった。
あの後、気になって斗亜に聞いたら元気なかったって言っとったし、ちょっと俺も甘えさせてもらお。
「なぁ最近A、正門にべったりやない？」
「Aなりのメンタルケアやろ。」
正門君に対して、イケメンになるA。
この時から、だんだんと良規呼びになったらしく、2人でバカップルばりに仲良くなっていった。
A曰く、精神安定剤やから、らしい。
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作者名：みみ | 作成日時：2023年10月26日 0時
