愛のすべて (ページ13)

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１３．ページ13

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数分後、先生が出てくる

紫耀「あ、先生大丈夫？」

『えっ平野くん…』

俺がいると思ってなかったのか、驚いた顔の先生

まぁ…うん、自分でもよく分かってないんだけど

紫耀「はい、お冷」

『…ありがとう』

とりあえずグラスを渡して、顔色を伺う

お水を飲んでる先生の顔は

心做しか、スッキリしてる気がする

紫耀「ん、さっきよりは顔色良くなりましたね。席までちょっと遠いけど、戻れそうですか？」

『うん、本当にごめんね…バイト中なのに』

飲み終わったグラスを渡すと

“しゅん” って効果音がつきそうなくらい

めちゃくちゃ申し訳なさそうに謝る先生

紫耀「ふはっ」

思わず笑った俺に

“え？” と目を開いて首を傾げる

紫耀「お客さん結構ひいてきてるから大丈夫です。酔っぱらいには慣れてるし(笑)…でも、これ以上は飲まないようにして下さいね」

『うぅ…はい』

これじゃあ…

どっちが年上でどっちが年下かわかんねぇな

席に戻ってく小さな後ろ姿を見ながら

俺はまた、笑ってしまったのだった