【ht】不安 ページ4
敵国との国境付近に来た途端、電波妨害を受けた。マンちゃんとの連絡が途絶えた要因のひとつがこれだろう。
敵基地制圧はあっという間だった。
基地とはいえ数ある中のひとつにすぎないが、国境付近にある基地なだけあって、配備されている兵の数は夥しい……はずだった。
もぬけの殻になった基地に潜入し、地下の個室を開けていく。
一番奥の部屋に、マンちゃんはいた。
無感情に監視を殺し、縄を刀で切る。
「…助けに来たよ、マンちゃん」
「ありが、と、……待ってたよ、ってか……?」
力なく笑うオスマン。
良かった、冗談を言えるだけの気力はある。
「さっさと帰るよ。この調子だったら、すぐウチが勝つし」
「また宣戦布告したんか……」
「当たり前じゃん。黙っておくわけにはいかないでしょ」
「せや、な…」
目が閉じかけているマンちゃんの肩を支え立たせる。国に入るまでがんばって、と声をかければ、がんばる…といかにも平仮名発音の返事が来た。
これは、お疲れのご様子。
「帰ったら休暇取って、ティーパーティーでも開かなきゃね」
「ふふ、そりゃあ寝られへんなぁ…」
心なしか、マンちゃんの足取りもしっかりしていた。
国境に近づいてきた。
電波妨害が弱くなり、敵国内でのノイズだけでなく、メンバーの声も聞こえてくる場所だ。
「敵、おらへんなぁ」
けれど、妙に静かだ。
周りの敵、味方の声はおろか、無線の音も聞こえない。
「俺とシャオちゃんでこの辺は殲滅したけど…援軍とかいないね」
「戦闘は終了したんかな…?」
「そうだといいけど」
念のため、こちらからも報告しておく。
「こちらひとらんらん、マンちゃんは救出したよ」
返事はない。
基地のロボロも、メンバーでさえも。
「なんか…嫌な予感する」
こういうときのマンちゃんの勘は当たる。
今日だけでも当たらないでくれと切に願い、帰路を急いだ。
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麻季(プロフ) - 黒猫さん» レスのミスでさらに遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます!そこまで言ってくださるとは感激ですｗ (2019年4月5日 16時) (
レス) id: b5918b08c5 (このIDを非表示/違反報告)
麻季(プロフ) - 支配人Bさん» レスが遅くなり大変申し訳ありません。ありがとうございます!構成は割とこだわったので、めっちゃ嬉しいですｗ (2019年4月1日 3時) (レス) id: b5918b08c5 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - むっちゃ面白かったです!今まで見てきた中でも特に面白かったです! (2019年2月2日 15時) (レス) id: 1a0123f488 (このIDを非表示/違反報告)
支配人B(プロフ) - 話の構成めちゃくちゃ好きです (2019年2月2日 11時) (レス) id: a003c0392f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻季 | 作成日時：2018年9月29日 2時
