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(38続き)
「シルクとどう？」
「普通だよ？なんで？」
あれ以来会ってなかったマサイ。
体調悪いから…とメンバーには話して、痕が薄くなるまでの間は基本的に引きこもっていた。
出かけるのは近所への買い物ぐらいで、シルクがメンバーと動画を撮ってる間は寝室で待機。
幸い、シルクが家を空ける日はなくてマサイの家に行くことも無かった。
「あの日てっきり戻ってくると思ってたから」
「あー、大丈夫だったよ」
「そ。こうやってぽんだけで家来るの無くなるんじゃないかとか考えてたけど。」
「邪魔なら先に言ってくださーい」
ミルクティーのストローをくわえながら言うとマサイは「邪魔なら追い返してる」と笑って、コーヒーを啜った。
「俺はぽんのしたいようにしてくれればいいから。」
「マサイもマサイの好きなようにしてほしいよ」
「大丈夫。してる」
「ならいいけど、さ」
隣に座るマサイの顔はいつもと変わらず優しい。
「で？今日は何かあったの？」
「んーん、マサイの顔見たくて遊びに来た」
「ふふ 俺も会いたかったから嬉しい」
サラッとそんなことを言うマサイはやっぱり優しい笑みを浮かべていて、胸が暖かくなるような感覚。
くすぐったいようなその感じに膝を抱えて、顔をうずめた。
「ぽんから言ってきたんだから照れないでくんね？」
「…うるさーい」
「拗ねない拗ねない」
「拗ねてないっ」
「アイス食べる？」
「食べる…」
マサイの言葉に顔を上げると、マサイは笑い声をあげて「待ってて」と私の頭を撫でた。
「新発売のやつだ！コンビニで見た」
「そうそう。」
渡されたアイスの蓋を開けて、スプーンをさすと開けたばかりのアイスは少し削れるぐらいだった。
テーブルに置いて「ちょっと溶かす」と言うとマサイがアイスと私の手からスプーンを持って器用にアイスを掬った。
「お〜、さすが！」
「はい、あーん」
向けられたスプーンに口を開けると心地よい冷たさと甘みが広がって頬が緩む。
「うまい？」
「ん、おいしい」
「俺も食べよ」
そう言って一口食べた瞬間、マサイの目が一瞬大きくなって「うまいわ」と嬉しそうに笑うから「半分こする？」と聞いてしまう。
「ぽん食べな？」
「マサイも食べて。半分こ」
「ありがとー」
にこにこ笑うマサイに私も頬が緩んで、二人で半分こしたアイスはすぐに無くなってしまって結局二人でコンビニへと向かった。
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作者名：yuyu | 作成日時：2018年5月20日 3時
