【雪男】雪降る夜の嘘月Ⅱ (ページ26)

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　：ねぇ、、、

　-うわっえっろ！え、それ下着？

　：ち、ちーがーうー！！衣装！！
　こういうやつなの！見えていいやつ！

カメラマン
　「では、撮影始めていきますね～！
　好きなポーズで大丈夫ですよ～！」

　-こっち向いて

　：は、はい…

緊張で死にそうな私とは対照的に
渡辺くんは平然な顔で慣れたように
私のシャツのボタンを外す
言われるがまま
気づけばベッドに座る彼の上で膝立ち状態で
さっきボタンを全部外されたせいで
胸辺りに直接当たる息がくすぐったい
背中に手が回された手は片方のシャツと
キャミソールの紐を肩から引き離して
太ももに向かって撫でるように移動した

　：あ、、ちょっ、

　-細いなお前

　：くすぐ、、たい

カメラマン
　「シーン変えますんで、
　一旦休憩で！」

　：はーい！

　-お前、目黒のどこが好きなの？

撮影で使ったベッドに寝そべっていると
渡辺くんも横に並んできて
そんなことを言う

　：急(笑)

　-いいじゃん

　：ん～目を見て話してくれるところ？
　あとは、意外と照れ屋なところとか、
　涙もろいとか、あとｓっ！！？

　-うるさ

そう言って私の口を手で覆うと
少し機嫌悪そうな顔をして寝返りを打つ

　-あいつ、好きとか言うの

　：うん。

　-へぇ～

　：なんか今日変だね、どうしたの？

　-お前は？

　：え？

　-お前はちゃんと伝えてんの？
　好きって、

　：私は、、
　なんか自信なくて、、笑

　-は？

　：だって目黒さんは
　完璧で、優しくてかっこよくて、、
　だから負担かけたくないし
　嫌われたくない

　-うぜ

　：だって、

　-あいつは、
　想われて負担になるような奴と
　付き合ったりしない
　だからそんなんでお前のことは嫌いにならないし
　そう思ってるお前だけの問題だろ

そこまで言うと疲れていたのか
渡辺くんは静かに寝息を立てて眠ってしまって
しばらくして撮影が再開されると

　：ねー！起きてー！

　-んっ、…あれ、俺の家じゃ、ない、

　：寝ぼけてるー？笑

カメラマン
　「じゃあ、撮影再開しますねー！」

　-ねぇ、

　：ん？

　-しょうたって呼んでよ

　：なんで？？

　-いいから呼んで、今だけでいいから

　：しょうた、、ｲﾀｯ

いつの間にか鋭い目つきで
私を見下ろした彼の顔がどんどんと近づいて
ふわっとシャンプーの香りが鼻を通過した
そして感じる首筋の痛みと儚いほどの切ない声

　-俺を見ろ

　：へ？