今日からアイドルのお世話をします！【雪】

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佐「にゃはー、そんなに佐久間かわいいの？」

「はい！ きゅんってなってます！」

佐「ふうん、どの辺が？」




どの辺が？



「いやもう、ムーンちゃんと同じようにクルクルしたおめめも可愛いし、」

佐「違う違う。Aさんのどこがきゅんてしてんのかなーって」



可愛さ余ってつい頭を抱えるように抱きしめていれば、下から大きな瞳で見上げてくる。


そしてさらにその佐久間くんの腕の中で更に小さなかわい子ちゃんが、きゅるるんな瞳を向けてくれるもんだからもう……心臓鷲掴みだ。




「む、胸が……苦しいっ」

佐「おー、胸か！ ふむふむ、この辺でやんすねー？」




グリグリと胸に後頭部を擦り寄せてくる佐久間くん。

……ん、こ、これはちょっと。



「あ、あの……」

佐「にひっ！Aさん、佐久間も男だかんね？ あんまりギューってされちゃうと化けちゃうでやんすよ？」

「化ける？」

佐「うん、ガオ〜ってオオカミさんにねえ」




ニッと口角を上げて微笑む佐久間くんは、先程までの可愛さはどこへやら腕の中に居たのは２８歳の佐久間さんだった。


ささっと腕の拘束を解いた私にクスクスと楽しそうに笑ってる。




佐「にゃはは！ Aさんもかーわい。ねえムーンもそう思うでちゅか〜」




解放された佐久間さんは、また陽だまりの中でムーンちゃんと戯れ始める。


あー、ドキドキした。


アイドルって色んな表情を使い分けるのね。





ラ「あ！ ワンちゃん居るー！」

佐「お、ラウール来たの？ ウチの子ムーンでーす」

目「うわ、めっちゃ可愛い」

佐「でしょでしょー？」





ぎゅむーって顔を寄せ合う佐久間さんとムーンちゃんを見て、私と目黒くんとラウールくんは顔を見合わせて頷いた。


たぶん思ったことは同じだ。







「「「佐久間くんも、可愛い！！」」」


佐「えへ！」








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