【ヒロアカ】【刀剣乱舞】轟焦凍の幼馴染で審神者な彼が雄英に来たってよ【男主】 (ページ9)

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「緑谷君は、このままだと不味いぞ…」

そんな声があがる、…ふむ、あの緑谷って奴は確かに目立った活躍は無いな。
どんな個性なんだ…？
首を傾げていれば、焦凍が隣にやってきた。

………授業中の今、折り入った話をするのは無理だ。
だから、俺は何も言わずそっと彼の頭を撫でた。

隣で、驚く気配。
その後すぐに、ぎゅっと強く腕を掴まれて、焦凍が縋(すが)るようにそれにすり寄るのが判った。

『(…普段、人前で弱みを見せない焦凍が……)』

それだけで。その仕草だけで、彼にどれほどの不安を与えてしまったのかが判った。
心臓が掴まれたみたいに苦しくなって、思わず其方に視線を向ける。

焦凍は ─ その綺麗なオッドアイを泣きそうに揺らして此方を見ていた。
目が合う、その刹那に彼の瞳から安堵、疑惑、悲哀、色々な感情が流れ込んできて。
絶対に離さないと言わんばかりに強く掴まれた腕をそのままに、反対側の腕で彼の頭を撫でた。

本当なら抱き締めたいところなのだが、人目があるからな。

「700mを越えたァ?!」

そんな声が耳に入って、急に意識が現実に引き戻されたような…そんな感覚に陥る。
その声をきっかけに、ざわざわとしだすクラスメイト。

特に、異常な程驚いて緑谷に襲い掛かる奴。
それを、相澤先生が止めた。
焦凍もはっとしたのか、掴む力を緩める。

『……焦凍。また後で、な』

声を掛ければ、焦凍は何も云わずにゆっくりと頷いた。