【ヒロアカ】【刀剣乱舞】轟焦凍の幼馴染で審神者な彼が雄英に来たってよ【男主】 (ページ22)

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Episode.10 ページ22

『……予想的中ってか。』

そこには、黒い靄(もや)のようなものと手が沢山ついた敵が居た。
溜息と共に、そんな言葉を投げかければ一斉に視線が此方へ向く。

「……おい、おいおいおい。黒霧。生徒に見られたぞ」

苛立った様にそう呟いたそいつは、片手にカリキュラムと思われる書類を持ち、黒い靄を睨んでいる。
黒霧っていうのか。情報どうも。

黒霧…と呼ばれたそれは、死柄木弔。ですが、もう目標は達成しています。と言葉を返す。
プロヒーローを呼ばれる前に帰りましょう。そんな風に続けたそれは、ワープホールのような…そんなものを作りだし、退散を促した。

『(…ワープ系がいるのか。成程、無茶苦茶出来る訳だ。なら、セキュリティを壊したのは…)』

死柄木弔、そう呼ばれたほうのあの手だらけの奴だな。
にしても、なんだ彼奴ら。互いの名を呼びあうなんて..仲が良いのか何なのか知らないが、阿呆だろ。

死柄木と呼ばれた男は、苛立ったように書類を持っていないほうの手で首を掻きながら舌打ちをし、ワープの奥に消えていった。
ワープホールも、時期に消え…職員室には、俺だけが残される。

焦凍に、直ぐに戻ると言ったからな。
あまり長居は出来ない…。

『職員室に侵入者。恐らく敵(ヴィラン)と思われる、人数は二人で ── 』

詳しく容姿、個性(推測)、名前、何から何までメモって職員室のドアに貼り付け、食堂にいると思われるウロボロスと位置を交換した。

帰った途端に、焦凍に腕を掴まれる。

『……どうした、焦凍…？』

突然で驚き、そう問いかければ焦凍は ” お前は何時もそうやって何処かへ行く。 ”と不満そうに言ってきた。
あの日も、そうだった。
そう続けた焦凍、薄々判ってはいたが俺は彼にトラウマ擬(もど)きを与えてしまったらしい。

悪ぃ、と謝って軽く抱き締める、勿論周りに人目がないことを確認した上で、だ。
強く抱き締め返してきて、

「…勝手にいなくなったら、許さないからな。」

そう言った彼は、まるで離さないとでも言いたげな様子だ。
嗚呼、と返事をし頭を撫でる、それで少しは落ち着いたのか普通にすり寄ってきた。
こういう時に言うのもなんだが可愛いかな。

判ってたけど。

その日は、結局委員長が飯田になって終わった。