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Episode.45 ページ23

そうして、リドルの一件が片付いた後の日。





今日は大人気のベーカリーが出張してきているからか、食堂は混雑していた。
…偶には購買にするか?

ふむ、と考えていればエルが駆け出していく。





「早い者勝ちの売り切れゴメンだ!」




そんな声が聞こえた時には、エルは戻ってきていた。
その手には、三つのデラックスメンチカツサンド。


…コイツ……早くね?
つい先程走っていったように見えたが…。





「…やりィ。流石、ユニーク魔法を使うと違うねェ。」




エルはそう言って、ニヤリと口角を上げる。
お前がユニーク魔法を使う程それが好きだってことを初めて知ったよ俺は。


彼は、そんな様子でにまにましたまま、そのうちの二つを俺とジャミルに渡してくる。




『…良いのか?お前、』




あのスピードで買いに行くくらいだ、相当好きなんじゃないかと考えたが。
まさか、俺達の分だとは思いもしなかったな。


そういう意味もあり、首を傾げれば、彼は「いーのいーの」と朗らかに笑う。

美味しいものは友人と共有してこそでしょ、なんていう彼。
に、その分のお金をジャミルと二人で差し出す。





「…あー……否、お金も要らない。」




照れたように頭を掻きながら、ふわっと笑うエル。
…ふむ。まあ、奢りもたまには良いだろう。俺も今度コイツになんか奢ろう。

三人で穏やかに、笑みを交わした、そんな時だった。




再び問題児の声を聞き取ったのは。




「ふ、ふ、ふなぁ〜〜〜〜!!!オレ様のデレックスメンチカツサンド〜!」




大きめな声に振り返れば、矢張り見慣れたアイツらの姿。


うげ、と顔を顰めれば他の二人も気付いたのか、またかというようなそんな表情を浮かべる。

…そこに、監督生の姿はない。
今日は別行動なのか?否、視界に入らないだけありがたいが。




『…本当に、アイツら問題起こさないと生きていけないのかもしれないな。』




そういえば、今日は放課後マジフト大会の寮長会議か。

…面倒臭いな。



否、仕方が無いといえばそうだが。
俺も人間だ、面倒臭いものは面倒臭い。

まぁ、普段合わないようなメンツにも会うからな、それを楽しみに乗り切るしかないか。

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ベル(プロフ) - リメイク⁉とっても嬉しいです‼‼いつまでも待ちますのでゆっくりと更新してください (2022年3月19日 14時) (レス) @page42 id: cae9acff5d (このIDを非表示/違反報告)
西詩-nisi(プロフ) - 作者さんの表現の仕方などが大好きで何度も読み返すほどです!いつまでも更新待てます!! (2022年3月19日 12時) (レス) @page42 id: e5603ac374 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆっくりと更新待ってます!! (2022年3月17日 22時) (レス) @page42 id: 4b1c4a6d01 (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - 好きなのでずっと待ってます (2022年3月17日 21時) (レス) @page42 id: d09839a5bb (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - この作品だけでなく、作者さんの作品すべてが好きです。いつまでも待つのでぜひ更新して欲しいです。 (2022年3月17日 16時) (レス) @page42 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音琥 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/  
作成日時:2020年12月22日 17時

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