第十三話 ページ21
翌日。
ほとんど眠れないまま登校すると、顔を合わせるなり小春に腕を掴まれた。
何事、と問いかける間もなく連行されて、驚きつつも着いていく。
どうしたんだろう。
何だか少し、怒っているような気配がして、戸惑う。
何かしてしまったのだろうか。
『(宮君を傷つけて、小春も怒らせて…本当、最低だ、私。)』
ぼんやりと頭をもたげる眠気とはよそに、そんな気持ちがせり上がってくる。
理由がわからないからこそ、無意識のうちに酷いことをしてしまったんじゃないかという考えが振り払えなくて、ただ無言で連れられていた。
「なぁ、あんた、寝てへんやろ。」
着いた先は、保健室だった。
予想外で驚いていると、ガラッと扉を開けて私を引き入れるなり、そう言った小春。
なんでバレて、とまた吃驚すれば、
「バレへん思うとったん？そんなハッキリ隈作っといて」
なんて、見透かしたように溜息を吐かれる。
うっと言葉に詰まれば、「ええから早よベッド行き。」と背を押された。
そんな言動で、漸く理解する。
小春は怒っていたんじゃなくて、私を心配してくれていたのだと。
大人しくそれに従って、隅のベッドに横になる。
すると、小春は傍へ寄って来て言った。
「ちょっとでも寝とった方がええで。放課後までもたへんやろ。」
そんで、起きたら全部、吐いてもらうからな。
と。
それはもう、ニッコリと満面の笑みを浮かべて。
背後に般若が見えるのは気のせいだ。
きっと気のせいに違いない。
なお、
『………ハイ。』
威圧に負けて私がそう返事をしたのは、それから数十秒後のことだった。
「Aちゃんどうしたん？」
「寝不足やって。」
「……ほーん、」
「なんや、気になるんか？」
「おん。」
「……ほーん？」
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宮兄弟推し - 推し=恋愛対象の人間です。宮兄弟ガチ恋勢(わい)には、たまらん作品です。ありがとうございました！ (5月18日 20時) (
レス) @page28 id: e2e9177bef (このIDを非表示/違反報告)
風矢@二次元待ち(プロフ) - とても幸せな小説でした。おつかれさまです！ (2023年2月21日 15時) (レス) @page28 id: 8fd965734e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん吉(プロフ) - 胸がギュンってなりました🤦♀これからも応援してます!更新頑張ってください🙇🏻 (2022年11月23日 3時) (レス) @page21 id: 4862dc7ef3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音琥
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/
作成日時：2022年11月19日 18時
