第七話 ページ11
昼休み。
毎度おなじみの、五人で集まっての昼食である。
あれから私の髪は色羽にいじられて、編み込みハーフアップという中々凝った髪型にされていた。
そして爪を磨かれ、ベースクリームを塗られて、フェイスパウダーをつけられ。
ナチュラルメイクの中でもすぐに済んで目立たない、
基礎中の基礎だけを終えた状態になった。
いただきます、と挨拶をするなり、角名君が仕掛けてくる。
「タイミングなくて言えなかったけど、髪、可愛いね。」
『本当？ありがとう、倫太郎』
少しだけ目を細めて、ふっと微笑む角名君。
演技とはいえ、本当にイケメンだなこの人。
内心その言動に関心しつつ笑みを返せば、横から手が伸びてくる。
かと思えば、そっと横髪を掬われて。
「ほんまに、どないしたん」
視線をそちらに向けると、ニコリと笑って問いかけてくる侑。
その目は、笑っていない。
ビシッと空気が固まったのがわかった。
『別に、なんとなく。』
でも、それに流されて折れるのは癪で、真っ向から誤魔化す。
侑だけじゃなくて、この場にいる皆がわかっている。
今まで生徒会長だからとやらなかったことを、なんとなくでやるわけがないと。
すう、と私を射抜く瞳が細められる。
そして、「ほーん。」なんていう適当な返事と共に、髪に触れていた手が遠ざかっていった。
それきり、特に何かがあるわけでもなく、雑談するうちに休みが終わった。
教室に帰っていく銀島君と侑を見送ってから、息を吐く。
「よく言い返したね」
『だって、癪だった。』
「あー、圧で喋らせようとする感じ？」
『そう。』
角名君に労いの視線を向けられつつ、そんな会話をする。
いつもなら面白がって口をはさんでくる宮君は、今日は黙ってどこかを見ていた。
「なんっっやねん！！浮気か！？浮気なんか！？？」
「落ち着けや侑」
「思いきり誤魔化しよって、" なんとなく " な訳ないやんけ！」
「わかったから、落ち着けって」
「落ち着けるわけあるかい！！！」
「もう授業始まるっちゅうねん！！」
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サラミ - 初コメ失礼します。もう設定から面白くて、どんどん読んでしまいました!!更新楽しみにしています。主様のペースで無理しないように頑張ってください!!!上から目線ですみません。 (2022年11月7日 21時) (
レス) @page18 id: 82adb6822c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音琥
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/
作成日時：2022年11月2日 18時
