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変化 ページ28

翌朝。





あまり寝れなかったため、少し早めに教室にきて席に座っていれば夏油と家入がやってくる。


昨日は何を話してたんだ?と家入に視線を向けられて、返答に困った。
両想いになりました、なんていきなり言ってもな。という気持ちである。




『あ〜……これまで散々からかったことについて怒られてた。』




と、あってるとも間違ってるとも言えないことを言えば、ふーん。と含みがある目線で見られた。
え、何、と首を傾げると、夏油が口を開く。





「悟が君に片思いしているのは知っていたんだ。」




流石に、ド直球に言われて苦笑した。

隠そうとしたわけじゃないが、知っていたのなら変に気を回す必要もなかったな。
頷いて、確かに、言わ(告ら)れたよ。と認める。





「返事は?」




家入が言う。
それに対して静かに微笑めば、ああ、成程。と言わんばかりの表情をされた。

(あんな奴)のどこが好きなんだ?と続けて聞く家入は、全力でからかう気満々だと察する。
まあ、この場に悟もいないことだし言ってもいいか。




『……どこが、って言われても難しいんだよな。』




改めて考えて、そんな風に呟く。

少し間を開けて、案外ピュアなところも可愛いけど、普段の悟も好きだよ。
と答えた、正確に言えば(素行が悪いヤンキーみたいな)普段の悟が、俺の態度ひとつで振り回されるところが可愛い。ということなのだが。


薄々感づいたのか、君も大概歪んでるよな。なんて言われてしまった。





『もう手放す気はない。』




歪んでるのが嫌だったら、俺なんかに惚れないだろ。
という意味で笑うと、扉の方からゴンッという鈍い音がする。

え、と三人で同時にそちらを見れば、扉に頭を打ち付けしゃがみ込む悟がいた。





『……悟お前、更に馬鹿になるんじゃないか?大丈夫?』




出会った時からずっと相当頭ぶつけてるけど。
前からあんな感じなのか?と夏油に聞けば、首を振られる。

立ち上がって歩み寄り、立たせようと手を差し伸べれば大人しくきゅ、と握られたため立ち上がらせた。


少し頬が赤くなった悟の、淡く潤んだ空の様な瞳と目が合う。




『…悟?』




熱でもあるのか、と聞こうとした時、ぐいっと手を引っ張られる。
またか、と思いつつ大人しく教室を出て着いていけば、今度は空き教室に連れ込まれた。

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moo(プロフ) - 甘々の溺愛最高です! (2023年4月19日 8時) (レス) @page49 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音琥 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/  
作成日時:2022年3月12日 4時

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