第6話 ページ11
そうして特訓が始まった。
ぼくは遠慮なく『Trickstar』をしばき倒した。
値を上げて床に寝転がるメンバー。今日は三日目だ。
じゃあ、『きょう』のとっくんは『おわり』にするね〜・・・と声をかけ、ぼくは棺桶で寝ているれいに近寄る。
『・・・れい〜、『つみほろぼし』だかなんだかしらないけど、れいは『そうだん』もせずにおもいつめすぎなんだよ』
ぎい、と音をたてて棺桶が開く。
中から顔を出したれいは、目を見開いていた。
零「・・・Aくんには敵わんのう。そうじゃな、・・・我輩だけではない」
『うん。・・・それに、『あれ』はぼくたちというよりは、・・・』
れいは無言でうなずく。
言葉にする必要もないのだ。
・・・否。
言葉にするのは野暮というもの。過去は過去、今は今。
ぼくらは今を生きるもの。
いつまでも引きずるのも酔狂だ。
『ぼくらは、いつまで『きじん』でいなければいけないんだろう・・・』
零「・・・さぁな」
れいも、すこし思うところがあったようだ。
口調を素・・・否、過去のものに戻して遠くを見つめる。
窓から見える外はもう薄暗くなっていた。
窓の外を並んで・・・いやぼくはれいに抱えられてだが・・・眺めるぼくらに、特訓で疲れ切って倒れていたメンバーは何かを感じたのだろう。
なにも喋らずにいてくれた。
『奇人』だと言われ続けるぼく達が、普通の人に戻れるのはいつなんだろうか。
『・・・そつぎょうしても、『きじん』といわれつづけるのは、すこし『いや』だなぁ・・・』
零「・・・・・・」
この行き場のない感情を、綺羅星達は断ち切ってくれるだろうか。
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ましゅまろ - ありがとうございます!待ってます! (2019年10月28日 18時) (レス) id: 10a761cc03 (このIDを非表示/違反報告)
音琥(プロフ) - ましゅまろさん» コメントありがとうございます!夢ノ先学院のキャラクター(生徒)のお兄さんは全員書くつもりなので待っていてください〜〜〜 (2019年10月27日 19時) (レス) id: f69eff60c0 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろ - お兄さんシリーズ、いつも見てます!突然ですがリクエストで真緒君お願いします (2019年10月27日 18時) (レス) id: 10a761cc03 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:音琥@逆先夏目 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/jjijwihief/
作成日時:2019年10月27日 15時