【呪術廻戦】雨を乞う。⑤【男主】 (ページ47)

今日:13 hit、昨日:12 hit、合計:10,527 hit

休暇ページ47

そんなことをしていれば、硝子が教室に戻ってくる。

教室の隅、カーテンの裏側にまで隠れて俺から距離を取る悟と、それをそのままにさせている俺を見た硝子は、開口一番。

「A、今度は悟に何をしたんだ？」

と楽しそうに笑う。

俺達は時間があるとき、基本的にずっとくっついているために。
距離を取ってるこの状況は、大体なにがあったか察されてしまうことが多いのだ。

物言わず隠れたままの悟を横目に、俺も笑って答える。

『ただ、悟が”好きが伝わってない”っていうから、伝えてただけ。』

それを聞いた硝子が、悟も大概初心だな、とカーテンを見やった。
本当にな。

そろそろ慣れてもおかしくはないはずだけど。
いや、慣れないというのなら、それはそれで。

そんなことを考えていれば、今度はこちらに視線を向けた彼女が

「君は大概ドSだよな。」

と言う。

心外だな。
俺はいつでも悟に優しくしてるつもりだけど、と笑みを浮かべて見せたら、確信犯かと言われて。

『ノーコメント。』

なんて返せば、答えは決まったようなものだった。