ただの幼なじみだから。 (ページ3)

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着替え終わって下に降りると玄関でケータイを触りながら待っているドンヒョクの姿が見えた。

「あ、着替えた？じゃー行こうぜ？」

そう言って携帯をブレザーのポッケに入れると靴を履いて扉を開けてさっさと家を出る君。

『あ、うん…。』

何故か、君との間に距離を感じた。

前まではさ、私が着替えてる間に部屋覗きに来て喧嘩になったのに。

それさえも無くなって、私と必要最低限の会話しかしなくなったみたいで。

何故かそれが嫌だ。

靴を履いて外に出るとポッケに手を入れながら

「うわ、さっみぃなぁ…。
マフラーあった方が良かったじゃんこれ。」

と鼻の頭を赤くして少し鼻を啜る君が何故か可愛くて愛おしく見えた。

ドンヒョクって結構な寒がりだから春になってもずっとダウン着てたりする時があって。

だから隣を歩いてる私といつも暖を取ろうとして不器用に手を繋ごうとしてた時もあった。

でももう今はそんなのも無くなって、
隣で歩くドンヒョクは両ポケットに手を入れて私と同じ歩幅で歩いてくれる。

…でも、君は女の子からモテるから
誰かと付き合ったらこんな日常も終わっちゃうのかなって。

私だけ、私だけ好きなんだよね。

漫画の幼なじみみたいに両片思いなんてなくて。

胸がズキズキする。

きっと君は、私の事女の子としてすら
見てないんだろうね。