21話 ページ24
視界には純白の着物が広がり、その着物に手を伸ばし縋るように掴み、全てを託すように全身の力を抜き鶴丸に預けるようにもたれ掛かる。
自分の頭も、目の前の肩に乗せた。
縋るように預けた体を離されることは無く、拒絶されていないことに少しの安堵が胸に広がる
でも許された訳ではないのも事実
一向に口を開いてはくれない鶴丸に、安堵が広がっていた胸の内は一瞬にして不安に苛まれていた。
なんてザマなんだ
覚悟を決めて放ったはずの言葉を、鶴丸の言葉に一瞬でない事にした
なによりも、こうして自分の言った言葉に後悔をして嫌いになるのでは、そう不安になっている
自分の言った言葉に嘘はない、確かに本物だ
だが、鶴丸に嫌われる事を恐れ、許してもらえないのではと怯えている自分の気持ちもまた、本物で…
恐ろしい程に物静かな部屋の中、ただただ自己嫌悪に陥る。
無意識に掴んでいた純白の着物をより一層強く、掴んでしまう
「はぁ…」
静寂の中、息が吐き出される音がやけに大きく部屋に響く。
頭上から吐き出された溜め息に、情けないほど俺の肩が跳ねる
恐る恐るそう言ってもいい程、慎重に俺は鶴丸の顔を見上げるように顔をあげた
いつもと変わらない綺麗な顔立ちがそこにある
先ほどまで見せていた表情は消えていて、満月のように輝く黄色も目蓋に隠されていて見えない
鶴丸の顔をじっと見ていると、不意に目蓋の裏に隠れていた満月のように輝く瞳が開かれ、視線が交じり合った。
少しして、鶴丸の落ちていた口角が上がったのが視界に入る
姿を現した満月も、先ほどの厳しい視線では無く目尻が垂れて、瞳には少し困ったような色が乗せられていた
いつもの笑顔と、少し困ったような表情が混ざり合った顔に怒りの色は見えない
「許す」
そう一言、だけど俺にとっては嬉しいその一言が落とされた
「本当でございまするか…?」
「本当さ、腹を立てている様に見えるかい?」
いつものような、悪戯をするときの様な、軽い口調でそう告げられる。
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ゆ - 初めて…初めて占ツクで神作品を見ました!番外編待っております😭 (3月14日 3時) (レス) @page31 id: 1ef8e7f814 (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 竜胆さん» コメントありがとうございます!それと返信遅くなってすみません。リクエストありがとうございます!番外編で書いてみますね!楽しみにしていてください!! (2021年2月21日 19時) (レス) id: 1ab97d0c47 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - リクエストで、静鶴狂いのブラ審の所に居る静鶴が何やかんやありホワ審の所に居る鶴丸と再開しホワイト本丸公認のラブラブ夫婦になるみたいな?のが見たいです! (2021年2月12日 21時) (レス) id: 1fa4972d94 (このIDを非表示/違反報告)
神無月(プロフ) - 花の宴さん» コメントありがとうございます!遅くなっちゃいましたけど、楽しんで下されば嬉しいです(*´ω`*) (2020年6月20日 22時) (レス) id: 4f7a5934cf (このIDを非表示/違反報告)
花の宴 - わー!!更新恵んでくれてありがとうございます! (2020年6月20日 13時) (レス) id: f07c33b662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神無月 | 作成日時:2016年3月10日 19時