三途の川には女神が住まう ページ29
貴女said
今、私の目の前には女神がいる。
さらりと揺れる艶髪。鼻腔をくすぐる甘く、それでいてくどくない香り。視界がぼやけてるはずなのに、後光がさして見えるその景色は美しいの一言につきる。そんな美しさを凝縮させたような人がほんの目と鼻の先にいるのだ。いやホントに。物理的な意味で目の前だから。近いから。無理。綺麗すぎる。ヤバい。 タヒぬ。タヒんじゃう。このままだと美しさに◯される!
なぜこんな危機的状況に陥っているか。それは全てコンタクトのせいだ。痛みに悶えながらコンタクトを外そうと奮闘する私をみかねたのか、清水先輩が声をかけてくれた。
清「青木さん?」
貴女「ふぁいっ!?」
思わず変な声が出て、先輩が固まってる気がする。見えないけど。
清「その、大丈夫?涙目だけど・・」
貴女「あ、コンタクトがズレちゃって・・久しぶりにつけたからうまく取れないんです。」
清「それなら目薬貸してあげる。・・・させる?」
貴女「・・・頑張ってみます。」
「もしかして、目薬苦手?」と問われ、もしかしなくても苦手な私は手ずからしてくれるという先輩に甘えてしまい、今に至る。
貴女(なんで甘えちゃったかな!?タヒぬから!自〇行為だから!?)
なんて数秒前の自分を呪っても時すでに遅く、私はなんだか綺麗な川が見えてきた気がした。お花畑の中に流れる清流。その向こう岸には女神様がいてたおやかに手を振っている。
招かれるままに足を踏み出す妄想をしたところで幻想の終わりを告げる滴が落ちてきた。
清「…よし。青木さん終わったよ?」
貴女「あ、ありがとうございます…」
「困ったときはいつでも頼ってね。」なんて言われたら東峰先輩より先に私が惚れそうだ。
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みれとん(プロフ) - この小説を見たとき「旭さんの小説やっと見つけた!」って感じで即読みました!夢主さんが惚れるのも無理ないと思います!私も旭さんに惚れた1人ですので夢主さんの気持ちすっごい分かります!!この小説読んだらもっと旭さんの事好きになりました!これからも頑張って下さい (2017年2月14日 0時) (レス) id: 32f20fc6f3 (このIDを非表示/違反報告)
へなちょこは正義だ(プロフ) - AMIさん» ほんっっっっとうに申し訳ありませんでした!遅くなるの範疇を越えてますよね…。しかし、全力で書いたのでご満足いただけたら幸いです。 (2016年8月20日 8時) (レス) id: aa8d0b5c91 (このIDを非表示/違反報告)
へなちょこは正義だ(プロフ) - AMIさん» 了解です!遅くなると思いますが、書かせていただきます! (2016年1月25日 6時) (レス) id: aa8d0b5c91 (このIDを非表示/違反報告)
AMI - 自分で言うのもアレだけど、夢主に似てるかもしれない。メガネと性格が…………………。旭さんとポッキーゲームしたい…………。 (2016年1月10日 23時) (レス) id: a206d29d88 (このIDを非表示/違反報告)
へなちょこは正義だ(プロフ) - 匣音マイさん» ありがとうございます!なかなか更新できず申し訳ない限りです。話は変わりますが、クリスマスに番外編を書こうと思っていてもしリクエストがございましたらよろしくお願いします! (2015年12月7日 12時) (レス) id: aa8d0b5c91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:へな正 | 作成日時:2015年7月26日 17時