《ハイキュー》私の王子様、ヘタレエース《東峰旭》

面白く ページ11

菅原said
今日、旭が戻ってきた。



やっと胸の靄が晴れた気がする。



ストレッチや片付けを終わらせ、体育館を出た俺は大地と旭の3人で話していた。



すると突然、旭が何かに気付いたように声をあげた。



東「青木さん？」



旭が声をかけたのは少し離れたところにいる眼鏡をかけた女の子。



貴女「こんばんは、東峰先輩。部活、復帰されたんですね。」



菅(旭が部活を離れてたこと、知ってるのか……？)



言葉こそ簡素なものの、彼女はまるで自分の事のように喜んでいるように見えた。



東「うん、なんとかね。青木さん、その、……ありがとう。」



"理由はわからないけど、旭は彼女に何か恩があるんだろう"そう思って再び彼女に視線を戻すと



貴女「…………」



なんとも形容しがたい顔をしたまま固まっている。



東「あ、青木さん……？」



旭が声をかけると、我に帰ったのか彼女の硬直は解けた。



貴女「へ!?あ、はいっ。べ、別に気にしないで下さい。そ、それではっ。」



捲し立てるように言いきると、踵を返した彼女の背中は夜の闇に消えていった。



菅「珍しいことも有るもんだな、旭が女子に怖がられてないとか。」



東「えぇ!?」



澤「端から見てると誘拐犯みたいだったけどな。」



東「大地まで!?」



しょんぼりと背中を縮めて落ち込む旭を二人でからかっていると、豪快な声が響いた。



西「旭さん！さっきの誰ですか!?ま、まさか彼女!?」



田「なにぃ!?あ、旭さんに彼女……」



東「えぇ!?ち、違うよ！さっきの子は委員会が一緒なんだよ！」



日「あ、青木さんも委員会が一緒って言ってました！」



西「本当か、翔陽！」



田「マジか日向！」



東「何で少し嬉しそうなんだよ……」



相変わらず騒がしい会話を聞き流しながら、さっきの子について思考を巡らせる。



菅(照れてたようにも見えるよな……)



菅(帰った後旭も若干寂しそうだったしな〜)



菅(んー、もしかして……)



澤「？菅、どうかしたか？なんか楽しそうだな。」



菅「んー？何でもないべ！」



なんだか、面白くなりそうだ。

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