ゆめとまぼろし*3ns* (ページ10)

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静かにころして*ぺちゃんこページ10

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雨が雪に変わった

道理で冷え込むと思った。
ほろりとした雪は地面に落ちるとすうっと溶けて消えた

それを見てなんだか手が冷えた気がした俺は
しっかり前を向いてる隣の人の手を引く

「Aちゃん」

「ぺーさん、」

「手、繋ぐ？」
なんて言って彼女の左手を離そうとしない俺にゆるく笑った

薬指を執拗に触ると、ごめんねと言われて手を解かれる

「外せなくて、」

俺が好きになったのは、もう人のもので
どんなに望んでも隣に立つことは出来ない人。

いけない事だと分かってる。
分かってるけど忘れられなくて、Aちゃんの顔を見ただけで、噎せ返る様な想いに溢れて。

俺なら、

この人が必要としてくれたなら

放ったらかしにして酒に溺れて手を出したりしないし、愛される幸せを教えてあげる事ができるのに。

手を伸ばしてくれたなら、
その先に俺がいたならば、どんなに幸せな事だろう

「好きでいても、いい？」

「、私、悪い女ね。」

今はこの気持ちだけで、我慢するから。

君は俺に期待させないで、静かに殺してくれ

*殺しりーず