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貴方への*標準？ ページ8
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暖かな陽射しさす窓辺でふと口をついて出た歌。
そう言えば彼も好きだと言っていたものだ
「ご機嫌だね、Aちゃん」
「…ん、そうかなぁ」
その歌俺も好きだな、なんて隣で笑った彼に
私はまだ忘れられてないのかと少し落ち込む
あの人を忘れて前に進む。それが私の決めた事じゃない。
この人を、ひろたかくんを悲しませたくなくて、
「ひろたかくん」
「んー？」
付き合ってもう1年になるけど
心のちっちゃな、あの人にあげた場所は簡単に埋まらない。
私より年上で、いつも余裕のあった彼に付き合うのは少しだけ苦しかった。
守ってあげたかった人。
心がざわついて落ち着かなくなる程好きだったのに
支えてあげたい、理解してあげたい、
ひろたかくんの為に私がいるんだって思える幸せを見つけたから。
「すきだよ」
貴方を分かってあげるには私は幼くて、
二人の形が崩れてしまってから本当の優しさに気付いたの。
貴方に出会って私は変わった。
お互いを許し合う意味を、お互いを信じる強さを、
全部貴方が教えてくれたから。
さようなら、愛しかった鉄塔さん。
心の隙間は、貴方への餞です。
*標準さんものなのか鉄塔さんものなのか…
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作者名：あさひ | 作成日時：2019年11月26日 0時
