薔薇園の先の魔女集会 (ページ4)

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＃2　事情ページ4

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【注意：人によっては苦手な表現が入っております】

シン、と静まり返った施設内。すると××は口を開いてこう言った。

「ごめんなさい……でも、家出しちゃったから此処に泊まりたい…」

それを聞いた途端、メイド服を着た魔女は自分の頭をガシガシと掻き毟り、言った。

「あー、もう仕方ねえな…外に追い出したら凍えて死ぬかもだし、此処に泊まっていきな」

「…え！いいの？」

「いいよもう、どうせ２人もそれに同意だろう？」

「ふふ、いいんじゃないのォ？」

「あらあら、こんなに可愛いお客さんと過ごせるなんて嬉しいわ。賛成よ」

××の表情が一気に明るくなる。魔女３人もそこまで嫌ではないような顔をしている。

すると、黒のローブを纏った魔女は聞いた。

「でもォ、何故家出なんてしたのかしらァ？親御さんは今頃心配になって探しているはずよォ？」

「…あいつらは心配なんてしない。今まで気にかけてくれたことなんて一度もなかったから。」

「ふゥん？何だか家庭内に事情があるようねェ…？」

全身から草花が生えている魔女は××に近づき、××の腕を掴んだ。

「ちょっと、失礼しますわ。」

そして、一気に××の服の袖をたくし上げた。その腕には大量の痣や傷があった。

何も手当てはされていないのか傷は膿んで長袖の裏側が黄色くなっており、青痣は水玉模様かのようにところどころにあった。

「まあ…これは酷いわ。……ねえ、ヴァル、救急箱を持ってきてくれる？」

ヴァル、と呼ばれたメイド服の魔女は

「ああ、ちょっと待っていてくれるか」

そう言って、足早に部屋の外へ出ていった。そして、すぐに戻ってきた。手には薄茶色の大きなバスケットを持っていた。

「ほら、ブロッサムこれでいいか」

そして手に持っているバスケットを全身から草花が生えている魔女に手渡した。

「ありがとう」

そう言って、バスケットからガーゼ、消毒液などを取り出し、手当てを始めた。

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