君と僕。 〜僕らとあの子〜

３いち　＊名は一生のモノ＊ ページ40

ダダダダダ！！

1時限目の授業が終わり、「次、移動か？」なんて話をしてたら廊下に響く足音。

バーン！！

っせぇなぁって思っていたら勢いよく開くドア。

壊れっぞ。

何事かと思い振り向くと、あいつらがいた。

千鶴「おっはよーござーいまーす！」

クラスの奴らは気にせず教室を出ていく。

オレも逃げてぇ。

あ『どーしたの？』

悠太「次、移動だから早めにね。」

お前ら優しいよ。
普通は無視だろ。

祐希「なんか、千鶴から重大発表があるんだって。」

悠太「へ〜。」

千鶴「フフフ、聞いて驚くな。なんと、Aのあだ名が決まりました！」

あ『次、音楽室ね〜。』

千鶴「え？」

悠太「要、行くよ。」

千鶴「あ、ちょっ。」

要「ん。」

さっさと移動する。
後ろからサルの叫び声がするが、無視だ。
無視。

あ『お昼ね〜。』

割と律儀なこいつは１言かけていく。

悠太「今日、なんだっけ？」

こっちはどーでもよさそうだ。
ま、オレもだけど。

要「鑑賞だったよーな・・・」

あ『うん、バッ●だよ。』

悠太「そうだった。」

たわいのない会話をしながら音楽室へと足を運ぶ。

あー、朝から疲れた。

−−−−−

で、昼。
雨が降ってるから今日は中だ。

あ『朝さぁ、何言いたかったの？』

悠太「Aのあだ名の事じゃなかった？」

千鶴「そう！それ！なんでスル―してったんだよ。」

あ『めんどくさそうだったから。』

千鶴「ひどい！自分のことじゃん！！」

春「ま、まあ、千鶴くん。皆、移動だったんですから、仕方ないですよ。」

また騒ぎ出したサルをなだめる春。

ホントよくやるよ。

祐希「オレも聞いてないんだよね。で、どんなの？」

千鶴「ももりん！」

シーンとなる空気。

あれだけ騒いでって感じだ。
ま、もともとそんな重要なことじゃなかったけどな。

それに気付かねぇバカは

千鶴「名字の桃山からとってももりん。どう？よくない？ももりんもさ、そろそろあだ名がほしいかなぁって思ってさ。やー、大変だったよ。ももたんだとゆうたんとかぶるし、Aっちだと要っちじゃん？制作日数なんとまる1日！」

どーでもいいことをペラペラとしゃべってる。

それに当人も

あ『そーなんだー。』

聞く気０で弁当食ってる。


オレは
明日も雨か？と呟きながら空を見る


サルの声をかき消さんばかりの雨音が少し心地よかった

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