秘密〔小島side〕 ページ4
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「最高のアイドルになってみせます」
まさかAがあんなこと言うなんてなぁ。
入所してからずっと近くでAを見てきたからこそ、あの言葉の裏にある隠された覚悟が少し分かるような気がした。
だから俺はAのあの言葉が嬉しかった。
あれは初めて聞くAの本音な気がしたから。
「自分は間違えてジャニーズに入ったようなもんやから」
なんて泣きそうな顔で無理やり笑顔をつくるAを何度も見てきた。
男だらけの世界でずっと1人で戦い続けるAを見て、いつからか、同期の俺が支えてやらないと、と思うようになった。
じゃないといつかAが壊れてしまうような気がして。
ちょっと上から目線やけど、俺の方が年上やからそれは許して欲しい。
「こじけんと同じでほんまに良かった。これからもメンバーとしてよろしく頼みます」
帰り道、そんなことを言いながらAは、滅多に見られへん優しい顔をして俺の肩にポンと手を置いた。
昔から家の近いAとは一緒に帰ることが多かった。
小「なぁ、あのことみんなに言わんでよかったん？」
「あのこと？、、、あぁ、あれな？ こじけんまだ覚えとったんや。忘れてると思ってた」
小「当たり前やろ、お前のことやったらなんでも覚えてるわ」
「じゃあ血液型は？」
小「A型」
「お母さんの誕生日は？」
小「8月12日やろ」
「うわぁ、さすがに怖いわ」
小「いやいや、なに話逸らしとんねん」
「、、、正直さ、まだ分からんねん」
Aが女なのか、男なのか───────
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作者名：あさとわ | 作成日時：2022年8月18日 20時
