私の先輩彼氏 (ページ10)

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第10話ページ10

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次の日の昼休み

屋上の扉の前まで来るといつもと違う違和感があった。

「なんか今日は騒がしいな」

おそるおそる扉を開けると、

いつも通りニコニコ笑顔の侑李先輩とムスッとした涼介先輩……と、

「大貴先輩と裕翔先輩！？」

「おっ！Aちゃんやっと来た！」

裕翔先輩がこっちを向いて手を振る。

「A！早くこっち来いよ！もう俺は腹が
へって死にそうだ。」

今度は大貴先輩が私を呼んでいる。

「お二人とも、どうしてここに？」

「昨日侑李が、屋上で3人でご飯食べてるって言
ってたから、俺らもまぜてほしいなぁと思っ
て。」

「そうだ！お前ら3人だけってずるいだろ！3年
2人を仲間はずれにして！」

大貴先輩が分かりやすくふくれっ面になる。

大貴先輩のこういう所はちょっと子供っぽいけど、
きっとこの性格が女の子にはたまらないのだろう｡

「別にわざと黙ってたわけじゃないですから
ね？」

侑李先輩が大貴先輩をなだめる。

「じゃあ、今日からは毎日5人で食べましょ！
だから大貴先輩元気出してください！」

私がそう言うと、

「よし！じゃあ食べるか！A、俺の隣に
座れよ！」

と、ニコッと笑って自分の隣を空ける。

先輩4人と屋上でお弁当を食べる日がくるなんて、入部した頃には想像もしてなかったな……

これから毎日にぎやかなお昼になると思うと、自然と胸が高鳴った。