【JN】俺がWWHの公式彼女になるまで【男主】 (ページ15)

今日:22 hit、昨日:7 hit、合計:43,409 hit

3-2 ページ15

「………はあ。思い出さないようにしてたのに、兄さんのせいで思い出しちゃったじゃん」

椅子に座って、溜息をつきながら天井を見上げた。

思い出すのは、先日あったちょっとした事件。
あの薄暗い倉庫でユリ先輩に後ろから抱きつかれたこと。

ぎゅっと僕の腰の辺りに腕を回して、僕のことを見上げている顔。
本当に、冗談抜きで可愛かった。

あんな可愛い子、大学内はおろか、世界中のどこを見たって存在しないだろう。
それに可愛いだけじゃなくて、あの男達を言い伏せた時は死ぬほどかっこよくて、見たことの無い一面も知れた。

あんな緊迫した状況だったのに、僕は別の意味でドキドキしてしまっていた。

「あー、ダメダメ!!ソクジナ、集中しろ!!あとちょっとで終わるんだから!!」

ブンブンと首を横に振って、雑念を振り払う。

この課題、できたら提出する前にユリ先輩に見てもらおうって決めてるんだ。だからちゃんとやらないと。

―――僕には高校の時からずっと好きな人がいる。

彼の名前はキム・ユリ。僕の2個年上の先輩だ。

実は僕とユリ先輩は同じ高校出身で、そこで僕は運命の出会いをしたんだ。