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「…………へ」
なういずどういう状況〜？？？
「な、んでここに…？」
私がそう言うと悟は眉間に皺を寄せて話し出す。
「なんでって、君が僕の前からいきなり消えるからだろ？」
「…私は、五条さんとはもう別れました」
そう言うと、苗字呼びがショックだったのか、別れたってことがショックだったのかわからないけど、すごい驚いた顔をしていた。
なんだよ、そっちが浮気なんかするからじゃん
「は？僕、別れるつもりないけど？」
「何、言ってんの、…う、」
「う？」
「浮気、したくせに…！」
その言葉を言った途端涙がとめどなく溢れてくる。
今まで我慢していたものが一気に流れてきた感じ。
「え、浮気？僕が？Aがいるのに？」
「…見たもん、美味しいパンケーキ屋さんから2人で出てくるところ、しかも、腕絡めたりしてた」
そういうと、悟は天を見上げ、顔を手で覆い隠しながら、あ〜〜っとクソデカため息を零す。
「それさ、任務で仕方なく恋人のフリしろって言われてやってただけなんだよね」
「しらない、もん」
そんな事実、知ったところで私達もうダメなんだと思うけど
悟は私をぎゅっと抱きしめる。
そして優しく頭を撫でてくれる。
「ごめん、ごめんね、A。でも、なるべく任務沢山して、Aと、旅行にでも行きたいと思ってたんだ」
「そ、んなこと…っ、言って、よ！」
私はなりふり構わず悟の胸の中で泣きじゃくる。
「サプライズが良かったのー、Aのこと喜ばせたくて」
「五条さんなんてきらいだもん」
「ね、ねぇ？Aちゃん、その五条さんってのやめよ？」
「やだ、私達別れてるもん」
「だーかーら！別れるつもりないって言ってるじゃん」
さっきよりももっとぎゅっと締め付けられる。
キツイけど、心地よかったりする。
「じゃあ、今からデートしてくれたら許してあげる」
「ふっ、いいよ、そのために今日オフ合わせたんだもん」
え、それって…
「僕が京都校に行ったことバレないとでも思った？」
私は無言で首を縦に振る。
「僕の情報網侮らないでよ〜、困るなあ。それに大好きな僕の彼女となったら、そりゃ必死に探すでしょ」
必死に、探したんだ
「……ごめ」
「いや、僕こそごめんねA」
「いこ、悟」
「ん、行こうか。ほら、手」
私は悟に出された手を掴み歩いていく。
「愛してるよ、A」
.
完
終わり
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作者名：恋歌 | 作成日時：2021年2月20日 21時
