【坂田銀時】あなたは今日も冷たい【銀魂】

36 ページ39

それから何事もなく屯所に帰れた。


そう、何事もなく。


「ただ今帰りました」


そう言い、中に入る。


ヒタヒタと廊下を進んでいき、台所に向かう。


なんか、この1週間は長いものに感じる。


しかも、濃い。


とても濃い1週間だ。


台所に入り、買ってきたものを冷蔵庫にいれていく。


お昼は、オムライス。


なんだ、あの子も可愛いとこあるじゃないか。


私が初めて作ってあげた料理を覚えてるなんて。


卵を大量に買ったが、ひとつも割れていない。


気をつけながら持た帰ったからね。


冷蔵庫に入れ終えたあと、使うものだけを再び出す。


アレとアレとアレ……


ん、おっけい。


作業を始める。


作業をしながら、今日の総悟くんの言葉を思い浮かべる。


銀さんに、頼まれた。


てことは、その、銀さんは、別に私の事嫌ってない？


苦手なだけ、とか。


勝手に 苦手=嫌い という定義告げていた。


ならば、別に離れる意味、だとか、なかったのでは。


いやいや、それは違う。


私が自立する為にも出ていくことは必要だ。


いつまでも人に頼ってちゃいけない。


…今もめちゃくちゃ真選組さんに頼っているけれども。


もう少しだけ頼らせてください神様。


なんつって。神様なんて信じてないけど。


やはり、私は料理の腕がある。


重い空気から一変するが、ぼーっとしてるうちに何個もの料理が出来ている。


さすがすぎる。


将来は食堂でも開こうか。


なんてね、冗談だよ。


まぁそれもなくもないなと思いながらオムライスを作っていく。


最後のひとつまで丁寧に。


「……………………ふぅ」


やっと終わった。


今度はちゃんと自分の分も作っての完成だ。


もう時計を見ると、お昼の少し前ぐらいだった。


先に洗い物進めちゃうか。


私は使った道具をシンクに置き、洗う。


悩みが多すぎて頭がパンクしてしまいそうだよ…









.

37→←35

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す