キミとピアス ２

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昔の関係に戻れないのも分かってるけど…



Aちゃんの笑顔をまた見たいって思うし、



何より彼女は忘れたはずの俺を突き放したりなんかしなかった



…最後の別れ方は例外だけど



そんな彼女をまた笑顔にしたい



隣に立つのは俺がいい





『………ぁ』





…その素直な気持ちでようやく気付いた



待って、俺もしかして………





蓮『……ふっかさん…まさか、週刊誌の…』





呟きながら手が離れ、めめを見ると大きく目を見開いていた



…彼女が週刊誌の時の写真の人物であることに気づいた様子だった



あぁ……じゃあもう隠さなくていいか



そう思った俺はどこかで吹っ切れた





『ごめん……俺、行かなきゃ』


蓮『っ…………』





めめが呆然と立ち尽くしているのを他所に、



俺は彼女の元へと急いだ



…まだ近くにいてと願いながら










目黒side

辰『……俺、行かなきゃ』





そう言って出口に向かって走り出したふっかさん



俺は驚きのあまりその背中を呆然と見つめることしか出来なかった



…まさか、本当に？



本人の口から確信的なことを聞いた訳じゃない



でも…多分、ふっかさんは本気だ





？『あー…行っちゃったか』


『……岩本くん？』





後ろからため息混じりの声がして、



振り向くとそこに居たのはキャップを被った岩本くん



帽子の下から除く表情はどこか呆れているようにも見えた





照『目黒も気付いた？ふっかの様子がおかしかったの』


『まぁ…なんとなく』


照『1ヶ月前ならもっと早く帰ってたでしょ？

…あれ、あの子に会いに行くためだったんだよ』


『え……』





知らなかった



そんなに前から会っていたなんて…





照『…1回止めた時に、本人も区切りつけるって言って。

……もう会わないって決めた時…

あ、ラウが俺にふっか押し付けた時ね』


『あの時………』





あの日…か



ラウールが岩本くんにふっかさんを預けて、



他のメンバーは楽屋外に出るように言われたっけ



その時確か…撮影が中止になった



ふっかさんに会わずに解散になったっけ



思い出しながら岩本くんの方を見ると…



なぜか驚いた表情を浮かべていた



その視線の先は…俺じゃなかった





照『…ラウ？』


『えっ？』





ラウール？



…あいつなら、さっき帰ったはず



疑問に思いながら振り向くと…



そこにいたのは血相を変えたラウールが立っていた

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