キミとピアス ２

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誰かはすぐに分かった



でもすぐに事務所を出てしまったので見えなくなる



…なんで、ここに？



俺のこと知らないって言ってたじゃん



そんな疑問が浮かぶ中、



めめの横を通り過ぎて受付の女性に聞いてみた




『あの、さっきの女性って…』


〈深澤さんにご用事みたいでしたよ。

…ですが、流石にファンを会わせることは出来ないので

お断りしました〉


『名前、聞いてますか？』


〈え？……いえ、お聞きしてませんが…〉





心底驚いた表情をした受付の女性にお礼を言って出口へと急ぐ



…まだそんなに遠くには行ってないはず



そう思いながら早足になった



しかし





？『ふっかさん！』


『…めめ』





めめに手首を掴まれ、阻まれた



こんな事をしている場合じゃないのに



近くにいる彼女がどんどん離れてしまう





蓮『まさか、さっきいた人に会う気なの？…正気？』


『大丈夫。知り合いだよ』


蓮『本当に言ってる？…ファンの子だったらどうするの？

…自分から接近しに行くのは危ないよ。危険すぎる』





確かにめめの言ってることは正しい



…でも、彼女は大丈夫



だって何度も会ってる



でもそれを知っているのは照だけ





『心配しすぎわら 本当に大丈夫だから』





平常心を装って冷静にめめに言うが、効かなかった



…内心、すごく焦っていた





蓮『…何かあってからじゃ遅いんだよ』


『…………』


蓮『ふっかさん、最近変だよ？一緒に買い物行っても

誰か探してるし、話してても曖昧。気付いてる？

…ふっかさんみんなで楽屋いる時1人のこと多いんだよ。

いつもなら康二とか佐久間くんに絡みに行くのに…

本当にどうしたの？』





めめの言葉で気が付く



…隠せてるつもりだったのに、やっぱり無理なんだな



嘘つけないや





『…お願い、行かせて？』


蓮『っ、けど！！』


『めめ……俺、自分の気持ちにもう嘘つきたくないんだ。

…だから、お願い。行かせて欲しい』


蓮『ダメだって！！』


『……あの子、俺にとってすごい大事な存在なの』


蓮『………え、』





嘘はついてない



…だって、本当にそうだから



勘違いされてもいい



俺達にとって大事な時期だって分かってる



でも…今もめめが言ったようにメンバーには隠せてないし



照も多分気付いてる



俺も正直会いたいってずっと思っちゃってる



忘れたくても…無理だった

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