キミとピアス ２

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だから俺は今までの行動も含め、ふっかに遠回しに釘を刺した





『仕事に私情を持ち込むな』





…と、



彼女と別れて欲しいなんて微塵も思っていなかった



でも…その俺の言葉は逆効果を生んでしまった



恋愛に関して、ふっかはすごく不器用だったのだ



ふっかの中では0か100で、両極端に考え過ぎてしまう



それを俺は…忘れていた










ふっかにとって俺のあの言葉は、



彼女と区切りを付けるためのきっかけとなってしまったのだ



俺はそんなつもりで言ったんじゃなかった



もう少し彼女のことより仕事のことも考えて欲しい、今の自分の状態を考えて欲しいと思ったから言った



もっと考えて、自分の言葉に責任を持つべきだったと本当に後悔した



高校の時から彼女のことを聞いていたから、ふっかにとって



彼女がどれだけ大切な存在なのか、少し考えれば分かることだったのに



解決策はもっとあったはずなのに










それから数日経ったとある日、ふっかにしては珍しく、飲みに誘われた



ふっかはその日ベロベロに酔っ払った



弱いくせに一気に飲むから…と半分呆れながら



ロックのウイスキーを口に含んだ



その時にふっかは呟いたのだ






辰『…ひかるぅ…』


『……どうしたの？』


辰『おれさぁ……Aちゃんにわすれてほしくないよぉ…』


『…………』


辰『ｸﾞｽｯ……Aちゃんの、となりにいたい…っ』


『っ…………』





その後、泣き寝入りしてしまい、次の日にその記憶は全くないようだった



けど、結果的に今、彼女…Aちゃんがふっかのことを思い出し、両片思い状態



俺の無責任な発言で一度離れ離れになってしまった2人



…幸せを邪魔してしまったのだから、これからは今まで以上に幸せになって欲しいというのが俺の本音なのだ

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