キミとピアス ２

２４．大混乱 ページ35

深澤said


『………………』





Aちゃんから珍しく連絡が来たと思ったら、



大学近くに翔太がいるって



急いでAちゃんに電話したらいきなり翔太に変わって



無理やり切られた



そして、今に至る



正直何が起こっているのか理解はできてない



けど一つだけ分かるのはAちゃんに何かあったという事





『………っ、』





混乱しすぎて楽屋で1人、呆然と立ち尽くす





？『……ふっか？』





突然呼ばれて我に返り、入口に視線を向けると驚いた表情の照がいた



……行かなきゃ



照の顔を見た途端、反射的にそう思った





『ごめん！今日の収録無理だ！！』





照の横を通り過ぎてドアに手をかけたが





照『分かった』


『…………え？』





二つ返事の承諾に思わず手を止めた



……なんで止めないの？



大事な収録なのに…照1人でもできる仕事だったの？



仕事って、そんなに簡単だっけ？



色々と聞きたいことが多すぎて、照を見つめることしかできない





照『何やってるの？今日の収録無理なんでしょ？早く行きなよ』


『いや、ちょっと待って？何で止めないの？』


照『止める？何で。ふっかいかなきゃいけないんでしょ？』


『だって………え？』





頭が混乱する



収録は？照は何で止めないの？



仕事に穴開けることになるんだよ？



でも確かに照の言う通り俺はAちゃんのところに行かなきゃいけない



しかもAちゃんと一緒になぜか翔太がいる





『……どういう、こと？』





そう言った瞬間だった



俺のスマホが突然震え、画面を見ると橘ちゃん



嫌な予感がして、急いで電話に出た





【“ふっかほんっとにごめん！！”】





突然の大声に思わず耳に当てていた電話を離す





『びっくりした…どしたの？』


【“バイトの電話が来て、それの対応してたら

2人ともいなくなっちゃって…”】


『……え？』





その言葉に頭が真っ白になった



翔太と2人で…消えた…？

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