キミとピアス ２

． ページ34

「それ本当？笑」


辰『“〜〜！！〜？”』


「え！やった！！楽しみにしてるね」





真後ろにいるのに気付かないふっかの幼馴染



…警戒心のかけらもないのかと思わずため息が出た



一向に気づく気配のないふっかの幼馴染のスマホを取り上げ



自分の耳にあてる





『じゃ、また連絡しまーす』


辰『“…は、翔太！？なんでお前が持ってんだよ！！”』


『うるさっ…』





スマホを離しても聞こえるほど大きな声を聞きながら



無理やり通話を切り、困惑している彼女にスマホを返した





『…ふっかの幼馴染って、君なんだ』


「………っ…」





最初に目が合った時とは違う、怯えた目



小動物でも相手にしているような気持ちになった





『初めまして。渡辺翔太です』





とりあえず自己紹介をして、少し考える



…このままここにいたら多分ふっかが飛んでくる



ま、それはそれでありか



けどここ大学の前だし…流石に迷惑かけるわけには行かないし



一刻も早くここを離れて



照の言っていた店に行くのが最適だと思った





『ちょっとさ、付き合ってくんない？』


「……つき、あう？」





まだ困惑状態の彼女に俺はそう言った



…照、ごめん



結構手荒になった

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