YELLOW FLOWER

． ページ13

照『悪かったって笑 …で？プレゼント候補、どうよ』

？『“めっちゃめちゃええやん！照にぃセンス抜群やな！”』



電話越しでも分かるほど、喜んでくれたみたい


声がすごい弾んでる…喜んでもらえてよかった



照『あ、それさ、俺が考えたんじゃないから』

？『“へ？そうなん？…まって！照にぃの彼女！？”』

照『ちげーよ！……な。友達だよ。電話、変わるか？』



違うと言ったあとの事は小さくてよく聞こえなかった


岩本くんが電話を渡してくれる



「…私、出ていいの？」

照『だから渡してんじゃん笑 いいよ、出なよ』

「うっ、うん」



そっと耳に当て、恐る恐る言う



「もっもしもし…お電話変わりました…」

？『“あ、プレゼント考えてくれた子？

ほんまおおきに！自分、めっちゃセンスええな！”』



コテコテの関西弁を聞いたのは初めてで、


少し肩の力が抜けた気がした



「いっいえ！

候補出して、これがいいかもって言ってくれたの、

岩本くんなんで…私は何もしてませんよ」


？『“でも、考えてくれたんやもん。おおきに。

ほんまは俺が考えるべきなんやけどねー

…緊張しちゃって笑”』



難しいなーって言ってるその人は多分、


彼女に一途なんだろうと思った



「…彼女ではないですが、一つだけ、

誰にでも共通する事があるんです」


？『“？…なんや？”』

「好きな人から貰ったプレゼントは、どれも嬉しいって事です」

？『“ええ事聞いたわ…ほんまおおきに！何か自信出てきたわ！”』

「良かったです。あっ、岩本くんにお返ししますね」



そう言い、岩本くんの方に目線を向けると、


さっき買ったジュースのストローをくわえていた



「岩本くん。電話、終わったよ」

照『あ、さんきゅ』



私から電話を受け取り、また話し始めた


さっきより関西弁の人の声は小さくなってて、


聞き取ることは出来なかった


けど、岩本くんが楽しそうに電話している姿を見て、


なんだか心が暖かくなった

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