キミがスキ *Daiki*Ryosuke*

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なんで?って顔してる。顔に書いてあるみたいに。


A「可愛い子だったね…のえるちゃん。

あんな子に“大ちゃん”…なんて呼ばれたらそりゃあ堕ちないわけないよね。」

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大貴「A…いつから…」


A「否定してくれないんだ…」


覚悟も決めて言ったつもりだった。

でも実際はやっぱり傷つくし、悲しい思いでいっぱいになる。

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大貴の言葉に被せ気味に言うと大貴が息詰まって。


A「ずっと前から気づいてた…」


私も同じことしてる。でもそれは全て大貴たちのせいだから。


大貴「え…」

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A「大貴はそんなことしないって信じたかった…」


のえるちゃんから言い寄ったのかな。大貴が言ったのかな。


そんなことはどうでもいいわ。


さっさと別れを私に告げてくれればよかったの。

ただそれだけのことなのに…

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A「最低っ…!」


泣かないって思ってたのに、やっぱり涙は出るものなのか。


大貴「A…」


伸びてきた指先が頰に伝る涙に触れようとする。

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泣くなよって?最後まで中途半端なのね。

そんな半端な優しさなんて求めてない。


大貴「ごめ…」


A「もう…っ!大貴のそういうところ大嫌いなのっ‼︎」

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うそ…大好きだったのに…

いつでも笑顔で明るくて…優しい大貴のお陰で仕事も頑張れたのに…


なんで…こうなっちゃうの…


大貴「…ごめん…」

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出て行く大貴の後ろ姿を眺めて、玄関のドアが閉まる音。


大貴はどんな顔してたのかな。


悲しい顔もしてくれない。やっぱりAのが…なんて言ってくれない。

少しは悲しんでくれたりしてもよかったのに…


やっと解放されてのえるちゃんと付き合えるって?


清々しい顔してるのかな。

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私は大貴以外…好きにならないと決めていたはずなのに_____

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