選ばれた少女

急な呼び出し。 ページ9

酒「ねぇ、亜空さん…ちょっといいかな。」

「？いいわよぉ…」

と連れてこられたのは人目の付かない廊下。

「どうしたのぉ？」

酒「君さ。本当はそんな喋り方じゃないよね？」

なんだと⁈なんで知って…

「そんな事ぉ、ないわよぉ」

酒「嘘だろ？いつも男みたいな喋り方してるじゃん。」

「！！！」

酒「驚いてるって事は図星？」

「そんなわけぇ、ないわよぉ」

と、ふと廊下の端を見ると、私をいじめている人たちがこちらを睨んでいた。

酒「……どうなの？」

「…そんな事ぉないわぁ。いつもこの話し方よぉ？」

酒「ふぅん…こうしたら答えてくれる？」

と、自分の顔の真横に手を着こうとしたところを危機一髪で避けた。

避けたところで、後ろに衝撃が加わった。

「！……げほっげほっ…」

また殴られたんだ。殴ったのはリーダーだった。

リーダー「あんたさ、何やってんの？っていうか、何やらせてんの？」

「どぉ言う事ぉ？」

女3「わかんない？あんたと酒呑君は全く釣り合わないって言ってるんだけど。」

私はチラッと酒呑君を見た。

女2「酒呑君に助けを求めたって無駄よ？ちなみに、もう姫アヤも助けてくれないよ？」

「…………」

なるほど。周りの人間に遂に脅しにかかったか。

酒「…通してくれるか？」

と酒呑君が言ったら通路ができた。

でも、酒呑君が通り終わった瞬間その通路は閉ざされた。気付いたら囲まれていた。

リーダー「さぁ…もうわかってるわよね？何を話してたのか教えなさい？」

「特にぃ、何もぉ話してないよぉ？」

女1「リーダー！やっちゃおうよ！」

リーダー「いいわよ。わからせて。」

と言った瞬間、周りにいた女子が殴って蹴ってきた。



何分殴られただろう…私はもう意識が朦朧としていた。

私は何故か顔以外が全身痣と血だらけだった。

女3「もう死ぬの？可哀想な人…14年しか生きれないなんて。」

女4「トドメよ。さようなら。亜空詩苑さん…」

私は最後に頭を殴られる事を決意して目を閉じた。

でも殴られなかった。

先「何をしているんだ。」

目を半分開けたらそこには、島之内先生が殴ろうとしていた女子の手を掴んでいた。

学校内でもそこそこ人気のある彼に止められたら、殴るわけにはいかなかったみたいで。

いじめグループはそのまま解散された。いじめグループが去った後、目に入ったのは、隣のクラスの天野ナツメさんと月浪君と姫乃さんだった。

どうしてだろう。→←初めて交わした会話。

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