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10分程経っただろうか。Aは本格的に眠たくなってきたのか、体温が上がり始め、少し重くなってきた。
「おやすみA」
と言ってしまったのが無駄だったようで。
そこからまた10分睡魔と奮闘していた。
さとみ自身、そろそろななもりのところへ行きたかったので、まるで小さな子供をあやすように、頭をゆっくり一定のテンポで撫でた。
その効果もあってか、ついに睡魔に負け、小さく可愛らしい寝息を立ててAはさとみの膝の上で、腕の中で、子供のように眠った。
「…静かにしてれば可愛いのに…」
(それは誰でも同じか。)
前にも考えたことを繰り返しては、ため息をついた。
今はそういうことにしておこうと思った。
(…さて、まず此奴の薬とやらについて調べねぇと。)
この薬というのは、毎日飲んでいないと、病気をしやすくなってしまう、という脅しをかけられ飲まされている代物。
毒性がある。
毒に慣らされているAは気付かない。
慣らされている薬は数多い。
例えば、よくある睡眠薬は当然、酸性のものからアルカリ性のものまで、様々なものがAに体内には存在する。
いつも飲んでいるものは酸性に限りなく近いが、一気に害が出ないように小細工が施してある。
遅効性なのだ。
つまり、ゆっくりゆっくり体を浸食していく。
その薬は最終的に、薬無しでは生きられない体にしてゆく、というのが作戦だったらしい。
しかし幸い、中毒性、依存性のある物はまだ摂取していなかった。
ほんの数日、もしも、な組がAの
計画していたことなのか、将又偶然か。
それはな組の人間、上の6人しか知らない。
Aは知らないのに、な組はもう此処まで知っている。
Aもきっとこの事実を知ったら、な組の情報網には頭が上がらなくなるだろう。
そして、その薬を出しているのは、Aはちゃんとした医者だと思っているが、違う。
この薬を出しているのは_______
___________CSの1番上に立つ人間。
___________Aの、父だった。
Aはそのことを知る由もなく。
知る必要も無いとされた。
だが、儒亜は知っていた。
それらの薬が、彼女を、
___________より、一層弱らせていることに。
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aruya100(プロフ) - ご覧いただきありがとうございます。どなたでも読みやすいように書けるよう善処します…(汗)ありがとうございます、少しでも更新できるよう、お話し進めて参ります！ (2022年4月2日 23時) (
レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
rine - 内容が少し難しいかなと思ってたけど、すごく面白いです！ 負担にならない程度に更新頑張ってください！ 続きが楽しみです… (2022年4月2日 9時) (レス) @page22 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aruya100 | 作成日時：2020年11月19日 20時
