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強がった。
いつもみたいに、自分を殺した。
そうじゃないと、そうでもしないと、壊れてしまいそうだったから。
自分の感情を制限しないと、また迷惑をかけるかもしれない。
今度こそ殺されるかもしれない。
(此処は我慢だ。私は人質で、自由が許されない。)
《自分は何者なの？いや、考えてはいけない。》
そう、自分に暗示した。
(けど。私はやはり、モノ同然なのか。
此処最近の中で、もうすでに2回も私を差し出して取引されている。)
この事実がある以上、大丈夫なわけがなかった。
怖い。
怖い。
自分の見えないところで何が行われているのか。
此処のみんなに嫌な顔をされて追い出されるくらいなら死んだ方がマシだ、と初めて思った。
「大丈夫なわけねぇな。先帰ろ、な。
なーくん、先帰るわ」
「うん、Aちゃん、明日また参加できそうならまたきてね。このことに関しては強制はしない。」
「すみません、でした」
回らない頭でなんとか絞り出した言葉は感謝ではなく謝罪だった。
「さとみくん。」
さとみは小さく頷き、Aと一緒に部屋を出て行った。
「失礼します」
___________
部屋に戻っては、さとみはいまだに下を向いているAを強く抱きしめた。
「…ごめん」
「謝んなくていいって。」
(とりあえず落ち着かせるのが先決か。
こいつのトラウマ…一番恐れてることがわかった。
______裏切られたり、捨てられたりすることだ。)
さとみの服を掴み、呼吸を荒くしているあたり、本当に余裕がなさそうに見える。
演技ではないだろう、とさとみはすぐに思った。
Aを抱きしめた事は何度もあるが、さとみの服を掴んだり、抱きしめ返したりすることは今まで一度もなかった。
数分して、Aの呼吸はゆっくり落ち着いてきた。
「落ち着いた？」
「うん、ごめんなさい、こんな、迷惑かけるつもり全くなかったのに。」
「さっきも言ったけど謝んなくていいって。
迷惑だとも思ってねぇよ。誰だってトラウマはある。」
(さっきのトラウマに追加で、迷惑かけることも嫌がるな。まぁ、今回は本当に迷惑とか1ミリも思っちゃいねーけど。)
さとみはAの頭をゆっくり撫で、Aを解放した。
遠くの方で心配そうにひながこちらを見守っている。
ちなみに足元にはモカが。
さとみはモカを撫で、言った。
「今日はもう寝よ？Aもう今日は何も考えちゃいけません。」
「えぇ、まぁ、考えるのは考えるけど。」
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aruya100(プロフ) - ご覧いただきありがとうございます。どなたでも読みやすいように書けるよう善処します…(汗)ありがとうございます、少しでも更新できるよう、お話し進めて参ります！ (2022年4月2日 23時) (
レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
rine - 内容が少し難しいかなと思ってたけど、すごく面白いです！ 負担にならない程度に更新頑張ってください！ 続きが楽しみです… (2022年4月2日 9時) (レス) @page22 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aruya100 | 作成日時：2020年11月19日 20時
