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Aを抱きしめて数分、ようやくさとみは口を開いた。
「…なにがこえーの?」
「なにも怖くない。」
「へぇ、殺されることも?」
「…電話の話聞いてた?」
(…聞いてたわバッチリ。
「…やけに殺されることにこだわるんだな?」
「…別にこだわってるつもりじゃない。ただ、気がついたらそういうことを考えてるだけで。
……
(殺されることをやけに意識してる…
やっぱ、今まで相手にしてきた奴らとは全然違う。
今までハニトラで何度も女性と相手はしてきているが、やはりみんな俺に媚を売ってきたり俺の持ち出した提案を何も考えずに承諾したりと、かなりの確率で暗殺が楽だったが、正直苦痛だったな。
年齢層は幅広く、若い10代前半の子もいれば、40代後半くらいの奴もいたが…
今回はどうだ?
俺より7つも下の20。このくらいの歳でここまで頭の切れるやつはるぅと以来か?
こんなに頭を使って恋愛ごっこをしたのは初めてかもしれない。
どんな言葉をかけてもまず考える。そして、高確率で自分が不利な状況から打破してくる…
ちょっ、いや、だいぶ面白いやつだ。
俺がガチ恋とかしたことなかったし、仕事の関係上、してられなかったし。
まぁいろいろな理由で恋愛はゲームだと思っていたが。
この恋愛ゲームの攻略には相当な時間がかかりそう…
面白くなりそうだ。)
今だってそう。さとみが一方的にAを抱きしめているだけで、A本人はさとみを抱きしめて返していない。
かなり警戒しているようだ。
(…ま、当たり前か。
まだ一緒にここで暮らし始めて数日。むしろ、数日で自分の基地に電話する奴なんて今までで見たことなかった。
此奴の行動力には本当に驚かされる。
まぁ、無理し過ぎると、体壊しちまうみたいだが。
あんな高さから飛び降りた奴だと考えたら、ちゃんと人間らしいところがあって、むしろ安心したくらいだ。
俺は、ちゃんと人間の女の子を相手していると、俺が、安心できる。)
もう、オトそうとしている者の方が恐怖を感じているらしい。
「…やっぱ、死ぬの怖いんだ?」
さとみは遠回しに聞くのが面倒になったので、隠す気もなく、率直に聞いた。
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aruya100(プロフ) - なりちゃさん» ご覧いただきありがとうございます!マフィア系大好きすぎてちょっと力入っちゃってます。自分でも読み返してて日本語かこれは、、ってなったりもしてますw一回で理解してもらえる文章を書きますね^^;応援ありがとうございます!頑張って更新しますー!! (2021年8月11日 20時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
なりちゃ - まだ途中までしか読んでいないですが、感想を一言で言うと、『めっちゃ難しいけど、クソ面白い!!!』です! けど、何回か読んでいくうちに内容が分かってくるので、最高です! 作者さんのペースでいいので、無理をせずに投稿、頑張って下さい!!! (2021年8月10日 20時) (レス) id: de67f5a85d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aruya100 | 作成日時:2020年8月16日 17時