18 ページ18
さっき来た廊下を真っ直ぐ歩く。
「あのさ、ひとつ提案があんだけど。
ずっと、無償で俺のとこいられると嫌なんだわ。だから、俺らと一緒に闘ってくんない？」
「…………」
(まぁ、自分で言うのはどうかと思うけど、確かに、即戦力だからねぇ…
外に出した場合、儒組に取られるというリスクがあるけど。)
逆にAからしたら、チャンスであり、好都合だった。
「……いいですよ、私は。組長さんに相談されてるんですか」
「いーや、まだ。」
(…独断すげぇ)
Aは思わぬ展開に少し驚きつつ、やはり、正しい判断を下していた。
(……どうにかして、儒亜と連絡を取らなければ。
部屋に電話は２つあったな。まぁ、どうせ組長室につながるものだろうけど、何も無いのか…？
いや、そんなはずない。絶対ある。
何かあるはず…)
______
Aは突然の提案も、少し考えた後、すぐに了承した。
(…これは遊び甲斐ありそうだな)
「じゃあ早速組長室いこ、なーくんに相談しねぇと」
(なーくんも許すと思うし)
無言でコクリと頷くと、さとみの後ろをついてくる。
(何コイツ…小動物みたいだ。
まぁ、年も結構下だけど)
そもそも、何故Aを攫ったか。
それは上からの指示だった。
家族として、そばに置いておきたいんだとか。
(…後、AをAさんのとこに連れて行くだけなんだけどな)
連れて行くだけ、なのだが、それが難しかった。
(ガード硬そうだしなぁ、オとすとなるとかなり時間かかりそうだし…面倒くさ、)
もっとAからの信用…いや、信頼が必要だ。
強引に連れて行ってもいいのだが、連れて行けばもう帰ってくることはない。
どうせなら期限ギリギリまで渡さずに使ってしまおう、という魂胆だった。
(…ここ来てからずっと何かしら考えてんのな。いつかぶっ倒れるぞ…)
なんて、ありもしない予測を立てては前を向いて歩き出す。
「Aは部屋戻ってて。俺となーくんで話してくるから」
「わかりました」
鍵を開けてあげ、部屋に入れる。
「テレビでも見といて。寝てもいいけど」
「はーい」
(慣れるの早すぎね？)
驚きが隠せなかったが、そんなことは気にせずソファで寝る体制をとったA。
テレビをつけようとリモコンを手に取ったところで、ドアを閉めた。
(さぁ、俺がいない間、お前はどこまでできる？)
さとみが試していること、Aは勿論知っている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aruya100(プロフ) - なりちゃさん» ご覧いただきありがとうございます！マフィア系大好きすぎてちょっと力入っちゃってます。自分でも読み返してて日本語かこれは、、ってなったりもしてますw一回で理解してもらえる文章を書きますね^^;応援ありがとうございます！頑張って更新しますー！！ (2021年8月11日 20時) (
レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
なりちゃ - まだ途中までしか読んでいないですが、感想を一言で言うと、『めっちゃ難しいけど、クソ面白い！！！』です！ けど、何回か読んでいくうちに内容が分かってくるので、最高です！ 作者さんのペースでいいので、無理をせずに投稿、頑張って下さい！！！ (2021年8月10日 20時) (レス) id: de67f5a85d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：aruya100 | 作成日時：2020年8月16日 17時
