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伍拾壱の談 ページ3

「でも、私の攻撃が当たったりするとまずいから、下がっててほしいけどね?」

「いえ!!俺、主がまだ旅立っていない頃に、俺の神社で訓練してるの見てましたし、旅立ったあともたくさん鍛錬したの見たので大丈夫ですっ!!」


「…あれ、白西の神社だったんだ…?!」

「そうなんですっ!!」


相っ変わらず元気だこと。

そして、驚きが隠せない。

と同時に納得。これで色々つじつまが合う。


あの神社の賽銭箱。小銭が全然落ちないと思ったら勝手に傾いて落ちるし。神社の手を合わせるところの鈴も風吹いてないのに勝手になったりしてたし。

夜に鍛錬行った時なんか軽く肝試しだった。


非常に肝が座っている縁壱さんは、一度たりとも驚かなかったが。


そこに私は驚いていたのだが。


結果的にあの神社で鍛錬をしたからこそ、最近はあまり驚かなくなったし、冷静を保てるようになった。有難い…のか…?


あの神社を知っていたのは私達だけでなく、あの周辺に住んでいた住人も知っていたようだった。

“あの真っ白な鳥居を潜れば呪われる”と、同じ村に人には言霊のように言われ続けた。

少し詳しく話を聞くと、十五、六年くらい前から、あの神社で遊ぶ少年達がいたらしい。

その少年二人、少女二人の四人組。その四人組みんなから、何かはわからないが不思議な気配がしていたらしい。


あきらかにそこが怪しいのだが。


その四人組。初めはかけっこなどの可愛らしい遊びをしていたものの、数週間も経つと飽きてきたのか、石投げを始めたらしい。

毎日毎日全身にたくさんの怪我を負って帰ってくる、鈍臭い子達ばっかりだった。

それも、遠く投げた方が勝ち、というこれまた可愛らしいルールだった。

大人が、罰が当たるからやめろと注意したものの、
その石投げ、数ヶ月やっても飽き足らず、遂には人に、村の人に投げはじめたらしい。

悪戯かと思ったらしいが、それでなんと何人か重傷者が出たらしく、あの子達は悪魔だ、あの白い鳥居を潜ったから呪われてしまったのだと。そういうことにされ、本当に誰も立ち寄らなくなってしまったらしい。




そう聞いていたのだが…


荒れ果てた、空気の薄い山の中にあるとは思えないほど、綺麗に整備され、人の手が入ってるなと思っていたらこいつが…なるほどねぇ。



「……ふぅん、なんで人を寄せ付けないようにしてたの?」


「それは…




およそ四十五年前。


ある男女の五人組が、うちの神社の敷地に入ってきたんです。」

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aruya100(プロフ) - サヤさん» ご覧頂きありがとうございます!!出来るだけ早く更新できるよう励みます…!!!応援感謝です! (2020年12月6日 0時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年12月5日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - 毬莉さん» ご覧頂きありがとうございます。続分かりました!30分以内に更新いたします!!応援感謝です! (2020年11月1日 10時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - すごく面白かったです!是非続きが見たいので更新頑張ってください! (2020年11月1日 9時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - 颯さん» ご覧いただきありがとうございます。誤字確認いたしました。修正します。お教えいただきありがとうございますm(*_ _)m (2020年5月26日 11時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:aruya100 | 作成日時:2020年5月21日 18時

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