いきなりトリップとか聞いてなかった件について。

24話 ページ25

ってか妖怪だよ？なんで見えるの？


あ、そっかこいつ強いやつだったわ。終わったな。


「…えっと…思って、ました、けど…何か？」


？「ふーん。驚かないし、怖がらない。こんな人間は初めてだ。」


せっかく接触したし、ちょっと遊んで置こうかな？


「こんな人間？…貴方、人間じゃないんですか？」


？「よくわかったね。俺は酒呑童子。妖怪さ…」


なにその「江戸川○ナン、探偵さ…」みたいなセリフ。


なに？


流行り？


流行ってんの？そういうの。


まぁそんなことより応答だぁ！


「妖怪…？この世にそんなの存在するんでしょうか？」


とぼけは通じるのか…！


酒呑童子「それが存在するんだよ。現に今ここにいるだろ？」


あ、軽く通じたわ。


「…そうですね。まぁそれはいいとして、妖怪の貴方が私を引き止めたのは何故ですか？」


酒呑童子「…へぇ……こんな簡単に信じちゃうんだ…」ニヤニヤ


「質問に答えていただけますか？」


あと、「ニヤニヤすんな気持ち悪い」って言いかけたわ。


酒呑童子「そうだなぁ…なんだか周りの人間とは一味違う感じがしたんだよな。」


……は？


「……それだけ？」


酒呑童子「それだけだけど、なんか文句ある？」


文句めっちゃあるわ。もはや文句しかない。


「い、いえ…そういうわけではなくて…」


酒呑童子「じゃあ何？」


詰め寄ってくる。これ以上は危険か…


「わ、私急いでるのでっ！で、では！」


私は今みたいなキャラを見せて走って立ち去った。




酒呑童子「あーぁ、逃げられちゃったなぁ…ま、妖怪の俺から逃げられるわけがないんだけど。」


酒呑童子はそう呟いて消えた。


私はこの事を知らない。でも、ある人は見ていた…




？「……中里さん…！酒呑童子っ…絶対に…」


この事ももちろん私は知らなかった。

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