及川さんには狐と狸な先輩がいたらしい。#2

狐と狸と変化 ページ2

side狸

「狐先輩、サーブ教えてください！」

『いーやーだー！！
休み時間まで動いてたら死んじゃうよ！？』

「先輩だけですよ！！」

『俺が死んだら問題でしょ！！！』


俺の幼馴染と後輩が知らない間に仲良くなってるんだが。それはいいとして、


「俺を挟んで喧嘩してんじゃねえ！！！！」

片方の手を及川の頭の上に、もう片方を狐の首において、


狐を投げる！


『ふぎゃっ！！』

「最高記録いったんじゃナイ？」
「お、マジか」

『毎回距離はかってんの？！』
「測ってますよー』
『マジかよ！！』

及川の頭を撫でながら、目線を合わせて話す。

「あいつ体力ないからよ、休み時間じゃなくて居残り練の時に来てくんねーかな？」

及川って本当に綺麗な顔してるよな...。

「わかりました。」

「いい子だな。」

「じゃあ、狸森先輩ブロック教えてください！」

え、

「俺？」

「はい！！」

「き、狐じゃなくていいのか？」

「狐先輩はサーブとトスだけなんで！！」


コイツ、いい性格してんなぁ...


「居残りするんなら、そん時に教えてやるよ。」

『それより及川クンは先にレシーブしなよ！
まだ取りこぼし多いんだから！』

「げっ」

『げってなにさ！！！』

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