232個目の気持ち ページ9
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『.....それで、花巻は本当に救われるの?』
「....ああ」
胸が痛い、それで花巻が救われるのなら......
『....わかった。じゃあ、言うね』
「よろしく頼む」
お互いの体が離れ、向き合った。
彼は笑っていた。
瞳は潤んでいたけど、いつもみたいに優しい瞳で私を見つめていた。
彼の気持ちに精一杯答えよう。
私も彼に、いつも見せている表情で言いたい。
『....花巻、私は一が好きなの』
「うん、知ってる」
『だからね、私の事を応援してね....!』
だから言わせて.....
お互いが幸せになれる言葉を、私から花巻に贈ります。
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『花巻は私の一番、大切な友人だから!
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ずっと、見守ってほしいの!
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ずっと....!ずっと....!
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..........貴大だけに!!!』
この言葉の重大な重さに、私は我慢出来ず涙を流した。
けれど、花巻は笑って私の涙をぬぐってこう返事をしてくれた。
「はは!わかってるよ!大丈夫だ。
俺はずっとお前を見守ってる。
絶対に一番の友人として俺が助けてやる!
だから、泣くな!」
『うん....』
ぐいっともう一回、強く抱きしめた後、
優しい口調で最後に言った言葉はきっと友人として言った事なのか、
それとも別の意味なのか。
その時の私は、その言葉を鵜呑みにはしなかった。
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「神崎、お前が好きだよ....」
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それが、花巻への最高の返事だと思ったからだ。
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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時