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ドアを開けると、キッチンでせっせと朝食の仕度をする1人の女性が目に入った。
「おはよう、はじめ君」
「ああ、おはよ....」
ドアの開いた音で気づいたのか、エプロン姿の女性は振り返り、笑顔で挨拶された。
その女性は、俺の奥さんだ。
「もう少しで出来るから、ちょっと待っててね」
一言告げられると、急いで冷凍庫の扉を開けて
「後、なに入れようかしら...」
っと、冷凍食品を吟味しながらひとり言を発していた。
きっと、あいつのために弁当を作ってるのだろう。
そう思いながら、一旦リビングからでて洗面台に向かい顔を洗った。
冷たい水が顔全体に濡れてさっぱりした。
爽快な気分になり、気持ちがいい。
棚からタオルをだして拭いた後、身だしを整え、またリビングに向かった。
扉をあけてダイニングテーブルに向かうと、一杯のコーヒーが置いてあった。
「コーヒー淹れといたから」
妻の声に反応してお礼をいった後、置いてあるコーヒーの前にイスに座った。
香ばしい、香り高いコーヒーを一口飲み、置いてあった新聞に目をとうした。
何か面白い記事はあるか?
一枚一枚、ページをめくったが面白い内容はさほど載ってない。
せいぜい、端っこに記載されている四コマ漫画ぐらいだ。
後は、政治だの事件の事だらけで物騒な内容しか載ってなかった。
それでも、世間で起きている事を知っていなければと読み進んでいくと、
ある記事が俺の目に止まった。
大きい字でタイトルは、悪夢からの夢心地は....っと書かれいた。
内容はこうだ。
【毎日、仕事で忙しく愛する我が子との時間がとれなかった事がいつも悩みだった。
けれど、誕生日は一緒の時間を、っと思っていた当日。
愛する息子が事故で亡くなった。
その日から自分を憎む日々が続いたが、ある日、夢の中で現われて.....】
食いつくように読み進めていると、ガチャッとリビングのドアが開く音と大きな声が聞こえた。
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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時