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255個目の気持ち ページ32

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「......っつ!!」


突然、俺のワイシャツの襟を掴みギロッと睨みつけたのだ。
そして、はなたれた言葉はとても信じられない事だった。


「そうに決まってるだろ!!!」

「痛い、岩ちゃん...」

「そうだろ!?
 お前もそう思ってたんだろ?!
 俺が、あんな事をしなければ俺達は何もなく、幸せな日常を過ごす事ができた。
 Aは苦しむ事もなく、死ぬ事もなかったんだよ!!!」

「岩ちゃん、いたいって....」

「結局、Aを幸せにできなかった....

 できなかったんだよ!!?俺には!!!」



そう言って、目をうるわせながら俺を突き飛ばし、
綺麗に整列されたパイプイスが豪快に乱れた。



(なんなんだよ...!!!)



ぷちっと、頭の血管が浮き出るような感覚と
悶々とする怒りが頭にきた時、もうすでに体が動いていてた。


「ふざけんな!!!!」


岩ちゃんの石頭に頭突きをしていたのだ。
その光景は、中学三年の時に俺の目を覚まさせてくれた時と同じように。


さすがに岩ちゃんの鼻からは血は出ていなかった。


俺のおでこは赤くなって、おまけに痛い。

涙がでるほどの痛さだ。

でも、涙はでなかった変わりに俺の口からは岩ちゃんが思ってもいない言葉を口にしてやった。

この想いを知ってもらいたかった。


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「幸せだったに決まってるだろ!!!」



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そう言うと、あの時の俺のように、きょとんっとした目で俺を見つめていた。

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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時

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