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250個目の気持ち ページ27

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「確認お願いします」



詰まったような声に俺の心も詰まったように苦しくなった。

重症なのは亡骸を見てすぐにわかった。
額に血が流れて、頭を打って失血多量と打ち所が悪かったのが死因だろ。



「あぁ.....」



言葉にならない声は俺の心の中のものだ。


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苦しくて、悔しくて、好きで、もっと触れていたくって

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俺の腕で温かい体をぎゅっと抱きしめたかった。


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そして、言いたかった。



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生きているお前にちゃんと.....



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お前の事をずっと離さない...


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だから......



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「.....うっ...



ずっと....これからも.......



そばに....いさせてくれよ....!!!」



持っていた花束をぎゅっと握りしめたまま、冷たくなったAの顔を触れた。
俺の手は赤く染まって、白いチューリップの花は徐々に赤く染まっていく。
そしてやっと、Aの約束どうりに、この花を受け取ってもらった。



そして不意に.....

あの花言葉を思い出した。



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”赤いリューリップは愛の告白。白いチューリップは失われた愛”




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俺の失われた愛は、Aの血によって赤く染まり




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俺はやっと......




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あいつの愛を手に入れたのだ。

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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時

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