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249個目の気持ち ページ26

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「こいつは俺の彼女です!!何があったんっスか!!?おい!A....!!!」



混乱していた俺に救急隊員は落ち着いた様子でなだめるようにこう言た。





「落ち着いて聞いてください。彼女は、車に跳ねられて”さっきまで”重症でした」




ある言葉に違和感を覚えた。




「さっきまでって、どうゆう事ですか....?
 
 まるで、さっきまでは生きてたみたいな言い方.....」




そう言うと、こう返事をされた。



「事故に会ったのは17時でした。
 子供をかばって、車のボンネットに当たり、重度のケガをしました。
 即死に近いケガにもかかわらず、さっきまでずっと心臓が動いていました。
 しかし、一度心臓は止まったのですが、また動き出したりして......
 こんな症状は珍しくありません。
 ですが、それは手術中の時だけなんです。
 まるで、この世に未練があるみたいに......」


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その時、やっとわかったんだ。


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「.....ですが、さっき息を引き取りました。助けられなくてすみません」



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ああ、そうか.....



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あの時会ったAはもう、”死ぬ間際だったのか。"


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呆然とする俺に、救急隊員はそっと俺の肩に手をのせて、ストレッチャーへと誘導させた。
そして、白い布で隠してあった顔をそっと外した。

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作者名:アルテミス | 作成日時:2018年6月17日 19時

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