２４８個目の気持ち ページ25
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「おい！待てよ！！」
急いで追いかけた。
公園を出て、坂を見下ろしたらあいつの姿はない。
「早いな....まったく.....」
俺が全力で走ったら、きっと追い付くし、ここは一本道だ。
逃げられる場所もない。
追いかけるように、全力で走った。
たった数メートルの距離を進む。
すると、白く大きい車が赤いランプをつけて止まっていた。
よーく見ると、救急車だった。
そして、近くにはパトカーもだ。
(なんだ、ここで事故でもあったのか？)
足を止め、野次馬に混じりながら観察する。
すると、大きい声で泣く子供の声が聞こえた。
「おねーちゃーん！！！」
苦しそうに泣く子供の声が妙に懐かしい感覚を感じ取った俺は、野次馬の間を通り抜ける。
.
.
すると、どんどん大きく泣き叫ぶ声が聞こえてくる。
「....うっ！...おねーちゃん....！！おねーちゃーーん！！！」
その声。
そして、Aが公園で言った時の話しを思い出した。
.
『下で、ゆうきくんに会って....』
.
動悸が治まらない。
嫌な事が頭をよぎる。
でも、救急隊員の言葉で現実へと引き戻された。
.
「死亡時刻は.....」
.
嘘だろ....
.
「どいてくれ！！」
.
野次馬達を跳ね飛ばし、事後現場へと到着する。
すると、そこにあったのは大量の血が道路に流れ、その近くには遊園地で一緒に遊んだ勇気と母親がうずくまって泣いていた。
そして、ストレッチャーに乗った、
青葉城西の制服のチェクのスカートがチラチラと紅葉が風にそよぐように揺れている。
その真っ赤に染まったスカートに俺はある人を強く思い出させた。
「A....！！」
「ちょっと、君！！」
急いでストレッチャーの元に向かう。
が、事故現場を保護する警察官に阻止される。
「離せ！！」
強く押さえつけられた体はビクともしない。
だが、そんな事も気にしてはいられなく、
俺はちょっとした隙をついて警察官の腕をくぐりぬけた。
そして、目に見えたストレッチャーは救急車に運ばれそうになる所だった。
「A！！！」
「おっと！？君はなんだね！！？」
驚いた様子の救急隊員に俺は乱暴に掴みかかった。
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作者名：アルテミス | 作成日時：2018年6月17日 19時
